堀場製社長:医用分野で大型M&A検討、米に開発拠点も-今後5年

自動車排ガス計測機器製造で世界 首位の堀場製作所は、2011年度から5年間の中期計画期間に最大100 億円規模のM&A(企業の合併・買収)を手がけ、医療用分野などの 成長を図る方針だ。堀場厚社長兼最高経営責任者(CEO)が17日、 京都市内でのインタビューで明らかにした。

堀場製は15日に発表した中期計画で、5年後の売上高1500億円、 営業利益率13%以上の目標を掲げた。集中投資の分野として医用や半 導体、自動車関連などを挙げているが、堀場氏は「勝負をかけていく のは医用分野」と述べ、その中でも安定した成長が見込める医療用に 特に注力する考えを示した。

医用分野では、米産業機器メーカーのダナハーが米臨床診断シス テムメーカーのベックマン・コールターを買収しているが、これらの 欧米の競合他社があまり手がけていない中小型の血球測定機器に注力 する方針。堀場氏は、市場規模について「欧州や米国、アジアそれぞ れの地域で400億-500億円ずつ」程度ながら、「われわれのような新 参メーカーにとっては十分魅力のあるサイズ」と述べ、血液関連事業 の買収で「積極策を取っていきたい」と話した。

また、現在は日本とフランスで行っている医用部門の製品開発に ついて、堀場氏は医療関係の研究レベルが高い「米国でもやりたい」 と話し、現地の研究機関や企業との共同開発などで実績がある会社を 取り込んでいく考えを示した。医用以外では検出器や光源など「そこ をおさえないと競争力や品質を維持できない、という基本技術を持っ ている会社を買収していくのは興味がある」とも語った。

堀場製の10年度(12月期)連結売上高1186億円のうち医用部門 は225億円。中期計画ではこれを5年後に340億円へ伸ばす目標を掲 げており、連結売上高に占める割合は19%から23%に拡大する。

300億円のキャッシュ

堀場氏は、会社全体で「300億円ぐらいのキャッシュの余力があ る」と述べ、「その全部を使うわけではないが、100億円レベルの買収 であれば、すぐにできる」と財務状況を説明。05年に独カール・シェ ンクの自動車計測機器事業を買収して以来、大きなM&Aを手がけて いないことから、今後の成長のために中期計画終了までに「少なくと も1つか2つ」の買収を手掛けたいとの考えを示し、規模については 「少なくとも数十億円レベルの必要があると思っている」と話した。

堀場製の株価は18日午前終値で前日比0.2%安の2691円で、年 初来ではTOPIX指数の8.4%高に対し、17%の上昇だった。

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