新興国の債券投資で高リターンを期待-パインブリッジや国際投信

パインブリッジ・インベストメン ツや国際投信投資顧問といった日本の機関投資家は、高金利や現地通 貨高・円安観測を背景に新興国の債券投資で高いリターンが期待でき るとみている。

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)といった新興市 場への投資に関して、パインブリッジの杉浦和也常務執行役員はイン タビューで、「インドなどの新興国では、短期ゾーンの債券は7%程度 の金利水準に加え、1ドル=90円程度の円安に振れれば、15%程度の リターンが見込める。投資環境は悪くない」と述べた。

このため、同社が運用する「パインブリッジ新成長国債券プラス」 で今年からインド債投資を開始し、徐々に組み入れを拡大していく方 針。純資産総額は約1600億円。パインブリッジ・インベストメンツは、 世界32カ国に拠点を持つ資産運用会社。昨年12月末時点の運用総資 産額は約820億ドル。

一方、アジア最大の債券ファンドを運用する国際投信の外債運用 グループの樋口達也シニアポートフォリオマネージャーは「アジアソ ブリン」と「アジアパシフィックソブリン」の2本の投信について、 「インド、韓国、フィリピンの債券投資の組み入れ比率が安定的に高 い」と説明した。経済成長のスピードが速く金利水準が高いほか、外 貨準備高が拡大しており、為替市場でアジア通貨の上昇が見込めるこ とを理由に挙げた。

新興国利上げで日本と金利差拡大

インフレ懸念の高まりを背景に、インド、インドネシア、韓国、 中国など新興国は利上げを実施しており、日本との金利差は拡大傾向 が続いている。主要な政策金利はインドが6.5%、インドネシアが

6.75%、韓国が2.75%、中国が3%に対して、日本は0-0.1%。

ブルームバーグ調査によると、今年末までに、アジア通貨は円に 対して上昇する見通し。韓国ウォンが13.66%、中国人民元は11.17%、 インド・ルピーは10.43%の上昇が予想されている。

アジアソブリンは、今年1月末の純資産総額が460億円となり、 1年前の100億円弱から4倍強に伸びた。アジアパシフィックソブリ ンの純資産総額は110億円となり、1年前の30億-40億円から3- 4倍に拡大した。円高傾向や新興国の利上げの影響を受け、年間リタ ーンはそれぞれ1.3%、2.6%だった。

国際投信の樋口氏によると、「アジア通貨は対ドルでは上昇したも のの、円が対ドルで上昇したことによる影響が大きかった。しかし米 国の量的緩和による円高の波は収まっており、今年は昨年を上回るリ ターンが期待できる」と予想している。

同社の運用資産残高は10年12月末時点で公募投資信託が4兆 4143億円、私募投資信託が447億円、投資顧問契約が494億円。

高金利8通貨(ブラジル、インドネシア、豪ドル、ニュージーラ ドドル、メキシコ、南アフリカ共和国、トルコ、ハンガリー)への債 券投資を行っている大和住銀投信投資顧問外国債券運用グループの池 沢賢一郎ファンドマネジャーと片山恵ファンドマネジャーは、「米国が 金融政策の正常化に向かえば、ドル・円相場は年末に1ドル=90-95 円程度に向かうのではないか。年末までに103円程度まで円安・ドル 高が進む場面があってもおかしくない」と予想し、運用利回りの上昇 を見込んでいる。昨年の平均利回りは6%程度だった。同社の10年3 月末の運用資産総額は4兆5540億円。

--取材協力:野原良明  Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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