2月15日の米国マーケットサマリー:株が下落、小売売上高を嫌気

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3487 1.3489 ドル/円 83.83 83.32 ユーロ/円 113.06 112.40

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,226.64 -41.55 -.3% S&P500種 1,328.02 -4.30 -.3% ナスダック総合指数 2,804.35 -12.83 -.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .82% -.02 米国債10年物 3.60% -.02 米国債30年物 4.66% -.01

商品 (中心限月)   終値   前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,374.10 +9.00   +.66% 原油先物 (ドル/バレル) 84.34 -.47   -.55%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨の大半に対して下落。 対ドルでは約2カ月ぶりの安値に下げた。低金利通貨の円で資金を調 達し、高金利通貨で運用するキャリー取引が円売りの背景だ。

ユーロは対ドルでの上げを消した。欧州当局者の間で債務問題 の解決方法をめぐって意見が分かれているのが嫌気された。英ポン ドは対主要16通貨で上げた。英国でインフレが加速し、イングラン ド銀行(英中銀)が利上げするとの見方が強まった。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニ ア為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「円下落の理 由は、円キャリー取引の兆候が表れたことだ」と述べ、「日本のゼロ 金利を材料に、日本だけでなく海外の投資家も、円で資金を借り、日 本国外の高利回り資産に投資している。どこからともなく、この日は キャリー取引が浮上した」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時46分現在、円は対ドルで0.7%下 げて1ドル=83円87銭。前日は83円32銭だった。一時は昨年 12月20日以来の安値となる83円92銭まで下げた。ユーロは対円 では0.6%上昇の1ユーロ=113円05銭。前日は112円40銭だ った。ユーロは対ドルではほぼ変わらずの1ユーロ=1.3483ドル (前日は1.3489ドル)。一時は0.5%高の1.3551ドルまで上 昇する場面もあった。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。1月の小売売上高が予想ほど伸びなかったこ とが嫌気された。またエクソンモービルなどエネルギー株が下げたこ とも影響した。S&P500種株価指数は前日、2年8カ月ぶり高値に 上昇していた。

エクソンは昨年8月以降で最大の下げ。種子メーカーのモンサン トも下落。資産家ジョージ・ソロス氏のヘッジファンドが保有株を減 らしたことが嫌気された。通信機器のJDSユニフェーズはサンフォ ード・C・バーンスティーンによる投資判断引き下げに反応し、大き く売られた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値ではS&P500種株価指 数は前日比0.3%安の1328.02。ダウ工業株30種平均は41.55 ドル(0.3%)下げて12226.64ドル。小売売上高が予想ほど伸び なかったのは、厳しい冬の寒さを反映した可能性がある。

リッジワース・キャピタル・マネジメントのシニア投資ストラテ ジスト、アラン・ゲイル氏は、「非常に単純だ。投資家は天候と景気 のモメンタム(勢い)を区別して理解しようとしている」と分析。 「きょうの小売売上高で見られたように、指標全般への天候の影響に ついて多少混乱が生じている。相場が力強く上昇していたこともあり、 不安感を強めている」と指摘した。

◎米国債市場

米国債相場はもみ合い。この日発表された米経済統計で、小売売 上高は伸びが予想を下回った一方、ニューヨーク連銀製造業景況指数 は拡大ペースが加速したことから、米景気回復の強さに関する見方が 交錯した。

インフレが加速しているとの懸念が後退するなか、2年債と10 年債の利回り格差は3営業日連続で縮小した。借り入れコスト上昇を 抑制する計画の一環として、ニューヨーク連銀はこの日67億ドルの 米国債を購入した。プライマリーディーラーによれば、米財務省は来 週990億ドル相当の国債を発行するとみられている。

RWプレスプリッチのマネジングディレクター、ラリー・ミルス タイン氏は「朝方の経済指標や当局の国債購入は相場にとってプ ラスだ。ただ、市場のムードは現時点では弱気だ。利回り上昇のバイ アスがかかっており、レンジ内での動きにとどまっている」と指摘。 「今は皆が同じ方向の取引をしていることから、逆方向に動き出すた めには何か大きな材料が必要だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時38分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.63%。一時は3.66%を付け る場面もあった。同年債(表面利率3.625%、2021年2月償還) 価格は2/32下げて99 30/32。

2年債利回りは一時4bp上昇の0.88%と、昨年5月13日以 来の高水準となった。30年債利回りは1bp上昇の4.69%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。ほぼ1カ月ぶりの高値をつけた。 消費者物価の上昇を受け、インフレに備えた需要が高まった。

1月の中国の消費者物価指数(CPI)は食料を除いたベースで 少なくとも過去6年間で最も大きく上昇。英国では1月のインフレ率 が約2年ぶりの高水準に達した。資産家ジョージ・ソロス氏が昨年第 4四半期に金連動型ETF(上場投資信託)「SPDRゴールド・ト ラスト」の持ち分を0.5%引き上げ、ポールソンを経営する資産家ジ ョン・ポールソン氏は保有率を維持したことが明らかになった。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ム ーア氏(ロンドン在勤)はリポートで、「インフレ懸念が強まってお り、金は実需と投資需要の両方に支えられている。上値余地はありそ うだ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比9ドル(0.7%)高の1オンス=1374.10ドルで終 了した。一時は1377.50ドルと、1月19日以来の高値をつけた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。11週間ぶりの安値に沈んだ。 米国のガソリン在庫が増加するとの見通しが広がり、ガソリン主導で 原油も売られた。

ブルームバーグ・ニュースの調査によると、先週の米ガソリン在 庫は1990年以来の高水準だった前の週の2億4090万バレルから さらに185万バレル増加したと見込まれている。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の調査ディレクター、カ イル・クーパー氏は、「ガソリン在庫は極めて高い水準にある一方、 需要は非常に弱々しい」と指摘。ウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)原油の受け渡し点であるオクラホ州クッシングの 在庫水準が過去最高に近いことから、ブレント原油とWTI原油には 「断絶」が見られると述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比49セント(0.58%)安の1バレル=84.32ドルで終了。昨年 11月30日以来の安値となった。過去1年間では14%の値上がり。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE