米国債:小幅高、小売売上高が予想より伸びず-当局購入も支え

米国債相場は小幅高。この日発 表された米経済統計で、小売売上高は伸びが予想を下回った一方、ニ ューヨーク連銀製造業景況指数は拡大ペースが加速したことから、米 景気回復の強さに関する見方が交錯し、もみ合う場面が目立った。

10年債利回りはほぼ7営業日ぶりの低水準となった。借り入れ コスト上昇を抑制する計画の一環として、ニューヨーク連銀がこの日 67億ドルの米国債を購入したことが背景。プライマリーディーラー によれば、米財務省は来週990億ドル相当の国債を発行するとみら れている。

ジェフリーズの米ドル・デリバティブ取引責任者、クリスチャ ン・クーパー氏は、「国債相場は新たな取引レンジ内にしっかりとど まっている」と指摘。「市場は一段と高い利回りを逃さないようチャ ンスを待っているほか、経済指標の内容がどの方向に転じるのか見極 めようとしている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時29分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.6%。これは4日以来の低水準 付近。一時は3.66%まで上昇する場面もあった。同年債(表面利率

3.625%、2021年2月償還)価格は4/32上げて100 5/32。

2年債利回りは一時4bp上昇の0.88%と、昨年5月13日以 来の高水準となった。30年債利回りは1bp低下の4.66%。

来週の入札

ブルームバーグがプライマリーディーラー14社を対象に実施し た調査によると、米財務省は来週2年債と5年債をいずれも350億 ドル、7年債は290億ドル発行する見通しだ。この年限の入札規模 は昨年10月から変わっていない。財務省は17日に発行額を発表す る。

財務省は17日、30年物のインフレ連動債(TIPS)を90 億ドル発行する予定。

ニューヨーク連銀はこの日、2015年2月-16年8月に償還を 迎える国債を購入した。これは成長促進に向け、米経済に6000億 ドルを注入する計画の一環。同連銀は今週、連日で国債を購入する。

利回り格差は縮小か

BNPパリバは、当局が国債購入を進めるなか、投資家は2年債 と10年債の利回り格差が縮小すると予想するべきだと指摘した。

BNPパリバ・アセット・マネジメントのニコラス・チャプー最 高投資責任者(CIO、パリ在勤)はシンガポールでの先週のインタ ビューで、「経済統計で好調な数値が発表されるなか、期間が長めの 国債はやや圧迫されるかもしれないが、米当局は利回りの上昇が行き 過ぎないよう努めるだろう」と指摘。「期間が短めの国債利回りにも 上昇の圧力がかかる可能性がある」と述べた。

2年債と10年債の利回り格差はこの日278bpに縮小。9日 には289bpを付けていた。

2年債と30年債の利回り差は383bpに縮小。1日には過去 最大の401bpに拡大していた。

米財務省がこの日発表した昨年12月の対米証券投資統計による と、米中長期国債の買越額は546億ドル。前月は617億ドルの買 い越しだった。

中国の米国債保有額は8916億ドルと、前月から40億ドル (0.5%)減少。日本の米国債保有は8836億ドルと、前月から64 億ドル(0.7%)増加した。

米商務省が発表した1月の小売売上高(速報値)は季節調整済み で前月比0.3%増加した。前月は0.5%増に下方修正された。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値では1月 は0.5%増だった。

ニューヨーク連銀が発表した2月の同地区の製造業景況指数は

15.4と、前月の11.9から上昇した。エコノミスト予想の中央値 は15だった。同指数ではゼロが製造業活動の拡大と縮小の境目を示 す。

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