今日の国内市況:株が連日高値、債券先物も3日続伸-円ほぼ全面安

日本株相場は小幅続伸。TOPI X、日経平均株価はいずれも9カ月半ぶりの高値を連日で更新した。 中国の需要期待を背景にした海外銅市況の大幅上昇を受け、非鉄金属 や卸売など資源関連株が高い。米国景気の先行き期待も根強く、輸送 用機器や機械、電気機器、化学など輸出関連株も買われた。

ただ、中国を中心に新興国のインフレリスクがくすぶっているこ とから、相場の上値は重かった。TOPIXの終値は前日比3.38ポイ ント(0.4%)高の962.57。日経平均株価は同21円13銭(0.2%)高 の1万746円67銭。東証1部33業種は22業種が上昇、11業種が下 落。

TOPIXは一時0.5%高の964.31と昨年5月6日以来、約9カ 月半ぶりの高値をきょうも更新した。東証1部の騰落銘柄状況は、値 上がり802に対し、値下がりは685。売買代金は1兆5878億円と、前 日の1兆5242億円から4%増えた。新興国のインフレ懸念はあるもの の、過剰流動性で相場水準はじりじり押し上げられている。

この日の材料となったのが、海外銅先物相場の上昇だ。前日のニ ューヨーク商業取引所(NYMEX)の銅先物終値は、前週末比2% 高の1ポンド=4.6285ドル。ロンドン市場でも急伸し、ロンドン金属 取引所(LME)は同2%高のトン当たり1万160ドル、一時は過去 最高値の170.25ドルを付けた。

世界最大の銅消費国、中国で輸入が増えたことを好感した。14日 発表の中国の1月の貿易黒字は64億ドル、輸入総額は前年同月比51% 増と3カ月連続で過去最高を更新した。海外銅相場の上昇を受け、東 証33業種の値上がり率1、2位は非鉄金属と卸売。

中国景気は相場にとってもろ刃の剣だ。先行き好調への期待の半 面、目先の過熱感も警戒されている。ただきょうは、午前11時に発表 された中国の1月の消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回った ことから、一段の金融引き締め懸念が後退。CPI発表後の中国株が 堅調推移となり、午後の取引は午前終値から上げ幅を広げた。

東京市場の午前の取引終了後に発表された中国CPIは、前年同 月比4.9%上昇した。4カ月連続で2011年の政府目標を上回ったが、 ブルームバーグ・データが27人の民間エコノミストを対象にまとめた 予想中央値の5.4%上昇には達しなかった。上海総合指数は一時1.2% 高となった。

資源関連が堅調だった半面、業種別ではゴム製品株が下落。円高 や天然ゴム相場の上昇、新興国メーカーとの競争激化から11年12月 期の連結営業利益を前期比50%減の240億円と計画した住友ゴム工業 が下げた。継続的な成長が見込めないデジタルカメラ事業などを懸念 し、クレディ・スイス証券が投資判断を「アンダーパフォーム」に引 き下げたHOYAが下落、精密機器株は33業種の下落率1位だった。

債券先物が3日続伸

債券先物相場が3営業日続伸。最近の相場下落を受けて現物債利 回りが高水準となっており、投資家からの買いが入ったことが相場を 支えた。一方、日本銀行はこの日の金融政策決定会合で金融政策の現 状維持を決めたほか、景気判断を上方修正したが、織り込み済みとし て相場の反応は限定的だった。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比8銭安の138円80銭で 取引を開始した。直後から買いが優勢となり、プラスに転じて、午前 10時過ぎには139円07銭まで上昇。8日以来、1週間ぶりの139円 台乗せとなった。午後は138円90銭台を中心に推移して、結局は10 銭高の138円98銭で終了した。

日銀は15日、同日の金融政策決定会合で、景気の現状について「改 善テンポの鈍化した状態から徐々に脱しつつある」として、前月の「改 善の動きに一服感がみられる」から情勢判断を上方修正した。金融政 策運営については現状維持を全員一致で決定したと発表した。

こうした発表内容について、市場参加者の間では事前予想通りと の見方が出ており、債券相場の反応も鈍かった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比横ばいの1.30%で始まった。その後は1.295-1.30%の 狭い値幅での推移が続いたが、午後2時40分過ぎに同1ベーシスポイ ント(bp)低い1.29%まで低下した。その後は水準を切り上げ、午後3 時前後からは再び1.30%で推移している。

超長期債が堅調。新発20年債利回りは一時2.5bp低い2.03%ま で低下した。

財務省は16日に5年債入札を実施する。前回入札された5年物の 93回債利回りは前日比1bp低い0.575%に低下している。このため、 あすの入札で表面利率(クーポン)は前回債より0.1ポイント高い

0.6%が予想されている。0.6%となれば2009年11月債以来の高水準。 発行予定額は前回債と同額の2兆4000億円程度。

円がほぼ全面安

東京外国為替市場では、午後の取引にかけて円がじり安に展開し、 主要16通貨に対してほぼ全面安となった。中国の1月の消費者物価指 数(CPI)が市場の予想を下回る伸びにとどまったことを受けて、 利上げ警戒感の緩和を背景に中国株が上昇して推移し、リスク選好の 円売り圧力が強まった。

円は対ユーロで一時1ユーロ=112円94銭と、前日のニューヨー ク時間午後遅くに付けた112円40銭から下落。日本時間午後4時現在 は112円69銭付近で取引された。また、ドル・円相場も一時1ドル= 83円57銭と、ニューヨーク時間午後遅くに付けた83円32銭から円 が水準を切り下げ、同時刻現在は83円57銭前後。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で、金融危機時に救済を受け たドイツの州立銀行ウエストLBの再編への取り組みが難航している との観測を背景に急速にユーロが売られ、一時は1ユーロ=1.3428ド ルと、1月20日以来の水準まで下落。しかし、この日の東京市場では 買い戻しが進み、一時1.3528ドルまで値を戻す場面も見られた。

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