みずほFG:米ブラックロックと提携強化へ-海外調査40人に倍増

みずほフィナンシャルグループは、 資産運用ビジネス拡大に向け、米ブラックロックとの提携を強化する方 針だ。共同開発商品を国内外で販売するほか、アジアの運用会社の共同 買収も模索している。一方でブラックロックの大株主だったバンク・オ ブ・アメリカ(BOA)との資本関係は見直す可能性もある。

みずほコーポレート銀行(CB)の佐藤康博頭取(58)はブルーム バーグ・ニュースとのインタビューで「国内とアジアでブラックロック の商品をカスタマイズして売り込むことを共同でやろうとしている」と 説明。みずほの拡大戦略に協力してもらう形で、「場合によってはアジ アの投資顧問の買収を一緒にやることもある」と述べた。

みずほCBは2008年1月、サブプライム問題で経営難にあり、当 時ブラックロック株の45%を保有していた米証券メリルリンチに12億 ドル(約1300億円)を出資。同時に2社との関係構築を進めたが、メ リルはその1年後にBOAに救済合併された。これとは別にみずほは昨 年11月、ブラックロック株を2%強取得した。

みずほは約1400兆円に上る日本の個人金融資産の海外運用事業の 強化を進めている。ブラックロックは世界最大手の資産運用会社。メリ ルへの出資当時みずほCB副頭取だった佐藤氏は、「何としてもブラッ クロックと関係を作りたかった」と振り返った。一方、メリルからは現 在、BOA顧客企業の債券、株式関連業務などの紹介を受けている。

商銀グループにマイナー出資も

みずほは現在、BOA株を約0.3%保有する。佐藤頭取はBOA株 についてメリル出資当時の3分の1程度と「株価が低すぎる」ため、す ぐに売却する可能性はないが、国内外でお互いの協力関係を強めていく 中で「株はもう必要ないという判断があれば」、株価など「マーケット 環境を見ながら売却していく」考えを示した。

佐藤頭取はグループのアジア戦略について、みずほCBが中心の大 企業取引に加え中堅中小企業や、個人向け(リテール)業務などの収益 力を強化するため、「成長している金融機関への出資はあると思う。シ リアスに検討している」と言及。インド、インドネシア、ベトナムの商 業銀行グループなどに関心を示した。

アジアでは「規制の厳しい国が多く、マイナー出資になると思う」 とした上で、銀行・証券、法人・個人などグループ内の業務全般で「複 合的プラス要素が出てくる」と述べた。他の大手邦銀グループが海外展 開を強化する中で「連結決算を上げることも対抗上必要」とし、持ち分 法適用会社となる20%超の出資を視野に入れている。

海外の産業調査を強化

企業向け貸出や関連する証券業務を獲得するための業界動向を探 る産業調査部を「他行にはない機能」として海外でも積極的に活用する 方針。佐藤頭取は英、米、香港、シンガポールの海外要員計20人を2 年程度で倍増させる計画も明らかにした。同調査部は日本国内の企業担 当も含め全体で現在114人。

シティグループ証券の野崎浩成シニアアナリストは、みずほのブラ ックロックへの出資について「会社の総意として資産運用部門で必要だ と判断した結果で前向きに評価したい」という。一方、「短期的なリス トラ対象になりやすかった調査機能の増員に踏み切ることで、より長期 的視野で取り組みを強化するのはいいことだ」と述べた。

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