NY連銀総裁:量的緩和は景気拡大を後押し-成長は加速へ

ニューヨーク連銀のダドリー総 裁は、連邦準備制度理事会(FRB)が進める米国債購入により、米 経済見通しの「明るさがかなり増した」とし、成長ペースは今年と来 年に加速する可能性が高いとの認識を示した。

ダドリー総裁は14日、ニューヨークで講演し、FRBによる今 年6月末までの6000億ドルの米国債購入計画のほか、「それ以前 に講じた金融措置が遅れて効果を発揮している」とし、「複数の 重要な要因が重なり、力強い経済成長の再開を後押ししている」と述 べた。さらに金融機関も「2010年下半期に、融資基準をある程度 緩和し始めた」と指摘した。

ダドリー総裁は、量的緩和第2弾の継続を擁護している当局者の 1人。一方、ライアン米下院予算委員長(ウィスコンシン州、共和) は先週、米国債購入について、資産バブルを生み出し、インフレ 加速をもたらすリスクがあるとの批判的な見解をあらためて述べた。

ダドリー総裁は講演後の質疑応答で、量的緩和は金融市場の状況 を改善するという面で効果が期待されているのであって、銀行の準備 金を増やすことを期待されているわけではないと言明。「金融の状況 は半年前よりも格段に緩和的になっている」とした上で、国債購入は 「有害」というよりも「有益」なようだと指摘した。

景気動向

ダドリー総裁は講演で、景気は「以前より健全な状態」だと述べ た上で、失業率を引き下げるには「景気はまだ十分良好な状態ではな く、今回の回復過程でこれまで見てきたペースよりも、相当に速 い経済成長が必要だ」と指摘した。

質疑応答では、「景気は現在、非常に大きく改善しつつある」と し、企業が景気見通しへの信頼感を高め、雇用を増やすには「景気の 前向きなモメンタム(勢い)が多少強まることが重要だ」と語った。

ダドリー総裁は、「2011、12年の成長加速に向けた環境は整っ ているとわれわれは考えている」と説明。企業や消費者の支出は増加 し、景気に対する楽観的な見方の強まりを反映しているほか、ブッシ ュ減税の延長も成長の下支えに役立っているとの認識を示した。

また、「ソフトパッチ(一時的な軟化局面)は過ぎ、二番底のリ スクも低下した。だが景気はなおも、金融危機や住宅不況、高止まり する失業率の影響で向かい風に直面している」と指摘。金融機関もバ ランスシートを改善させ、信用損失を避けるため、「通常より厳しい」 信用環境を続ける可能性があると述べた。

さらに、「物価安定と最大限の雇用確保というFRBの2大責 務の観点から考えると、現状はなおも満足のいかないものだ。ただ、 正しい方向には向かっているようだ」と加えた。

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