米国株(11日):上昇、エジプト大統領辞任などを好感

米株式相場は上昇。週間ベース では2週連続高となった。エジプトのムバラク大統領辞任や、米消費 者マインド指数が8カ月ぶりの高水準になったことを背景に、世界的 な景気回復に対する楽観が強まった。

キャタピラーやJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリ カ(BOA)が値上がりし、ダウ工業株30種平均の上昇を率いた。 コノコフィリップスは増配と最大100億ドルの自社株買い計画が好 感され、買い進まれた。一方、クラフト・フーズは下落。同社は商品 価格の上昇を理由に、業績見通しを下方修正した。エジプト株に連動 する上場投資信託(ETF)は大幅上昇した。

S&P500種株価指数は前日比0.6%高の1329.15。2008 年6月以来の高値水準で引けた。週間では1.4%高。ダウ工業株30 種平均は43.97ドル(0.4%)上昇の12273.26ドル。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズ(米シンシナティ) で144億ドル相当の運用に携わるピーター・ソレンティーノ氏は、 「エジプトの不透明感が部分的に晴れ、ファンダメンタルズに焦点を 絞ることができるようになった」と指摘。「消費者マインド指数を含 め、かなり好調な経済指標が相次いで発表されている。残念ながら、 楽観的な見方は最近、地政学的な懸念に押しやられていた。今後の展 開はこれからわかるだろう。米経済には今、十分な勢いがある」と述 べた。

S&P500種は年初から5.7%上昇。予想を上回る経済指標や 企業業績が発表されるなか、景気回復への自信が強まった。ブルーム バーグがまとめたデータによると、S&P500種銘柄で1月10日 以降に四半期決算を発表した348社のうち、約74%の企業で1株 当たり利益がアナリスト予想を上回った。

消費者マインド指数とエジプト

ロイター・ミシガン大学消費者マインド指数が発表されると、同 株価指数は朝方の下げから持ち直し始めた。2月の消費者マインド指 数(速報値)は75.1に上昇した。ムバラク大統領の辞任が発表さ れるなか、株価は上げ幅を拡大。過去18日間にわたってカイロ中心 部には反政府派が集結し、同大統領の30年に及ぶ独裁体制の終了を 訴えていた。ムバラク大統領は権限を軍に委譲した。

エジプトのスレイマン副大統領が国営テレビを通じて声明を読 み上げ、「ムバラク大統領は大統領府の権限委譲を決めた」と述べ、 「今後のエジプトについては軍最高評議会が指揮を執るよう指示を 受けた」と続けた。

エジプト株に連動するETF、マーケット・ベクターズ・エジプ ト指数は4.5%値上がりした。

米ヘッジファンド、トラクシス・パートナーズを運用するバート ン・ビッグス氏は、「私はまだ株式投資を続けている」と発言。「欧 州のソブリン債危機や米国の住宅価格問題に比べると、エジプトの地 政学的な不確実性は小規模だ」とし、「さらなる激変が予想され、そ れは必ずしも湾岸の君主国家とは限らないだろう。世界的な投資環境 悪化の中で、米国の高品質・大型株は依然として最善の投資先だ」と 述べた。

キャタピラーが高い

キャタピラーは2.9%高。JPモルガンは2.3%、BOAは 2%いずれも上昇。

コノコフィリップスは2.1%高。同社は、四半期配当を55セ ントから66セントに引き上げ、最大100億ドルの追加自社株買い 計画も承認したと発表した。

世界2位の食品メーカー、クラフト・フーズは1.5%安。同社 は、商品価格の上昇を理由に、2011年通期の利益見通しを下方修正 した。統合関連費用などを除いた利益は前年比で11-13%増加する との見通しを示した。11月時点の予想は「10%台半ば」の伸びだっ た。

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