NY外為(11日):ドル上昇-エジプト不透明で安全需要

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが主要通貨の大半に対して上昇。エジプトのムバラク大統領が辞 任し、権限を軍に委譲したことで、安全な米資産を求める動きが強ま った。

ドルはユーロに対し、週間ベースで3週続伸となった。エジプト では、反政府派が選挙の即時実施を求める可能性が高い。ユーロは対 ドルでこの日、軟調な展開が続いた。ドイツ連銀のウェーバー総裁辞 任と、米消費者マインド指数の上昇が手掛かりとなった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米州G10通貨戦略責任者、 パレシュ・ウパダヤ氏は、「軍がなおも権限を掌握していることや中 東の近隣国に影響が拡大するのではとの懸念がある」と指摘。「不安 定さをめぐる懸念が広がっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対し前日比

0.4%上昇の1ユーロ=1.3554ドル(前日は1.3603ドル)。今週 は0.2%高となった。対円ではこの日、0.2%高の1ドル=83円43 銭。ユーロは対円で0.1%下げて1ユーロ=113円06銭。

エジプトのスレイマン副大統領は国営テレビを通じて声明を読み 上げた。副大統領は「ムバラク大統領は大統領府の権限委譲を決めた」 と述べ、「今後のエジプトについては軍最高評議会が指揮を執るよう 指示を受けた」と続けた。

カナダ・ドル

カナダ・ドルは主要16通貨すべてに対して上昇。同国の昨年12 月の貿易収支が予想外に10カ月ぶりの黒字となったことや、米国の貿 易赤字が拡大したことに反応した。ユーロに対しては1.1%上昇し、 1ユーロ=1.3393カナダ・ドル。

メキシコ・ペソはドルに対し0.4%上昇し、1ドル=12.0270ペ ソ。

ユーロは主要通貨の大半に対して軟調な展開が続いた。ウェーバ ー独連銀総裁は4月30日付で同職を辞任する。独政府が11日、発表 した。独政府のザイベルト報道官の声明では、ウェーバー総裁の後任 について、「向こう1週間をめどに」発表するとしている。

この辞任決定により、ウェーバー総裁は欧州中央銀行(ECB) のトリシェ総裁の後任レースから離脱することになる。ウェーバー総 裁は辞任について、「個人的な理由」としている。

「率直に発言するタカ派」

シティグループのG10外為ストラテジー部門の日本を除くアジア 責任者、トッド・エルマー氏(シンガポール在勤)は10日のブルーム バーグテレビジョンでのインタビューで、ウェーバー総裁について、 「ECBで最も率直に発言するタカ派」であり、同総裁が抜ければ、 積極的な利上げの可能性が恐らく低下するだろうと述べていた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は一時0.6%高の78.697と、先月21日以来の高水準。今 週は0.5%高。同指数が週間ベースで上昇するのは先月7日までの週 以来で5週ぶり。

ドルは円に対し週間ベースで1.6%高。週間ベースでは、先月7 日までの週以降で最大の上げ。この日は一時83円68銭と、5週間ぶ りの高値を付けた。

2月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は

75.1と、前月の74.2から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミストの予想中央値は75.0だった。

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