ウェーバー氏、独連銀総裁辞任へ-ECB総裁レース白紙に

ドイツ連邦銀行(中央銀行)のウ ェーバー総裁が辞任することになった。これで3日間に及ぶ混迷に終 止符が打たれ、欧州中央銀行(ECB)次期総裁ポストをめぐる競争 はフィンランドやイタリアなどの候補者にも開かれた。

独政府のザイベルト報道官が11日発表したところによれば、ウェ ーバー総裁(53)は「辞意を表明」し、4月30日付で連銀総裁の座 を降りる。後任については来週中に発表するという。同報道官はウェ ーバー総裁がドイツのメルケル首相と会談した後に明らかにした。独 連銀によると、ウェーバー総裁の辞任は「個人的な理由」によるもの で、8日に辞意を固めたが、メルケル首相から発表の先延ばしを要請 された。

トリシェECB総裁の後任として最有力候補だったウェーバー氏 を失うことで、後任の人選においては政策経験を重視するのか、もし くは国家利益を保護するのか、バランスが求められる。ウェーバー氏 という候補を失い、ドイツ出身のECB総裁誕生というメルケル首相 もくろみは実現の可能性が低くなる。

ECBの元職員で現在はソシエテ・ジェネラルのユーロ圏担当共 同チーフエコノミストを務めるジェームズ・ニクソン氏(ロンドン在 勤)は、「メルケル首相の計画に急ブレーキがかけられた」と指摘。 「現在はドイツ連銀総裁の後任を早急に見つけることに重点が置かれ、 それからECB総裁の候補選びとなる。現時点では見通しは極めて不 透明だ」と述べた。

有力候補はイタリア、ルクセンブルクか

ECB次期候補者レースの注目は、ウェーバー氏からほかの候者 に移った。1991年のマーストリヒト条約によると、ECB総裁はユー ロ圏の出身で、「高い評判を得ており、金融もしくは銀行業務での専 門的な経験」を有する人物でなくてはならない。この基準を満たす候 補者としては、イタリア中銀のドラギ総裁、ルクセンブルク中銀のメ ルシュ総裁、フィンランド中銀のリイカネン総裁が有力とされる。欧 州の救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)のクラ ウス・レグリング最高経営責任者(CEO)は、金融政策の経験は乏 しいものの、この基準を満たすとみられている。

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