NY外為(10日):ドル上昇、米失業保険申請の減少で

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが主要通貨の大半に対して上昇。米失業保険申請件数の減少に反 応した。また欧州とオーストラリアの経済指標を受けて成長の足踏み 懸念が強まったことも手掛かり。

円は対ドルで1カ月ぶり安値を付けた。先週の米失業保険申請件 数は2008年7月以来の低水準まで減少した。ユーロはドルに対し4 日ぶりに反落。株価下落で高利回り資産の需要が低下した。オースト ラリア・ドルは、1月のフルタイム雇用者数の減少が嫌気されて売ら れた。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は、「幅広いドル 買いの動きが見られる。逃避需要だ」と指摘。「株価が下げ、投資家 はリスク志向の度合いを弱めに調整した」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時5分現在、ドルは対ユーロで前日比 1%高の1ユーロ=1.3594ドル(前日は1.3733ドル)。対円で は1.1%上げて1ドル=83円30銭(前日は82円36銭)。一時 83円37銭と、1月12日以来の高値を付けた。ユーロは円に対し

0.1%高の1ユーロ=113円24銭(前日は113円09銭)。

エジプトのムバラク大統領はこの日、国民に対し、9月の選挙ま では大統領職にとどまると述べた。この発言後もドルはユーロに対し 堅調を維持した。

シティグループのG10通貨戦略責任者、スティーブン・イング ランダー氏は「市場は、エジプトでの政権移行が秩序あるものになる とみているようだ」と分析した。

米国債利回り

米国債市場では利回りが上昇。失業保険申請件数に反応したほか、 30年債入札で需要が平均を下回ったことも背景にある。米国債利回 りの上昇で、ドル建て資産の投資妙味が高まった。

ポンドは大半の主要通貨に対して上昇。イングランド銀行(英中 央銀行)はこの日、政策金利を0.5%で据え置くと決めたものの、年 内に利上げを余儀なくされるとの観測が広がった。

ポンドはユーロに対し0.9%高の1ユーロ=84.49ペンス。英 中銀は、資産買い取りプログラムをこれまでの2000億ポンド規模で 維持することも決めた。

失業保険申請

米労働省が10日発表した先週の新規失業保険申請件数(季節 調整済み)は前週から3万6000件減少して38万3000件。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は41万件だ った。

失業保険の受給者数の合計は減った一方で、通常の給付期間(26 週)以内に再就職できず緊急失業保険給付制度(ECU)に移行した 受給者と、ECUも使い切って延長給付を受給している受給者の合計 は増加した。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏(コネティカ ット州スタンフォード在勤)は「これは次回の失業保険申請件数がど うなるか一段と鮮明に示している」と指摘。「投資家の間では継続し たトレンドが見られるとの声が聞かれている」と続けた。

オーストラリア・ドルは米ドルに対して下落。一時1.1%安の1 豪ドル=1.0010米ドルと、取引時間中としては1月27日以降で最 大の下げとなった。その後は1.0032米ドル。1月の豪雇用統計に よれば、雇用者数は全体では2万4000人増加したものの、フルタイ ムの雇用者数は8000人の減少となった。

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