RBSに最も打撃か、人材流出も-英政府と銀行界のボーナス抑制合意

英政府と銀行界が9日合意したボ ーナス抑制策で最も打撃を受ける英銀は、政府が経営権を握るロイヤ ル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)だとアナリス トはみている。最終的には納税者がそのコストを負担することになるか もしれない。

RBSは同日、投資銀行部門の2010年ボーナスの準備額を前年か ら27%減らし、9億5000万ポンド(約1260億円)弱にしたと発表。 バークレイズが昨年7-9月期末までに用意した22億ポンドの半分に も満たなかった。RBSはさらに、現金ボーナスの上限を1人当たり 2000ポンドに設定。事情に詳しい関係者1人は昨年12月20日、同行 が従業員引き留めを目的に最大5万ポンドの支払いを模索していたと語 っていた。

総合すると、RBSがボーナスで譲歩した度合いは、オズボーン 財務相との合意内容の影響を受けるいかなる英銀よりも大きい。バーク レイズとHSBCホールディングスも英従業員向けのボーナス支払いを 前年分から減額することで合意したが、具体的な削減比率は約束しなか った。ロイズ・バンキング・グループも2000ポンドの現金ボーナス上 限の適用を受けるものの、同行には投資銀行部門がない。

エスピリト・サント・インベストメント・バンクのアナリスト、ジ ョゼフ・ディッカーソン氏は「RBSには優秀な行員をライバル銀行に 奪われるリスクがある」と述べ、「同行の競争力が落ちるとなれば、政 府の出資分の価値にも影響する」と語った。

英金融サービス機構(FSA)が承認した指針によれば、HSBC ないしバークレイズでボーナス支給分が100万ポンドの行員は、直ち に現金で最大25万ポンドを受け取ることができる。この金額はRBS やロイズの行員の125倍だ。

MFグローバル(ロンドン)の欧州株共同責任者、サイモン・モー ン氏は「ボーナスが制限されるリスクからすると、投資銀行バンカーが 果たしてRBSで働きたいと思うのかという根本的な問題が生じる」と 指摘。「RBSでは優秀な人材の引き留めや採用が難しくなるだろう。 投資銀行システムが2つの階層に分かれるかもしれない」との見方を示 した。

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