ロンドン証取の加TMX買収計画、カナダ政府が外資出資規制で反対も

ロンドン証券取引所グループ(LS E)がトロント証券取引所を所有するカナダのTMXグループを買収 する計画は、同国政府の反対に遭う可能性がある。国内企業への外資 出資を規制する同政府は昨年、肥料メーカーのポタシュに仕掛けられ た敵対的買収を阻止している。

カナダの投資法の下、総合的に見て同国に「プラス」とならなけ れば、政府は外資による企業買収を拒否できる。TMXの議決権株の 10%超の売却には、オンタリオ、ケベック両州の証券監督当局の承認 も必要となる。

サンドストーン・アセット・マネジメント(カルガリー)のマネ ジングディレクター、キャメロン・ウェブスター氏は「証券取引所と 資本市場は国家の資産と見なされている」と指摘。「英所有者が市場の ルールを支配する影響力を持つとみられる限り、政治問題化する可能 性がある」と述べた。

LSEとTMXは9日、LSEが約32億カナダ・ドル(約2660 億円)でTMXを買収することで合意したと発表。LSE株主が統合 後の新会社の株式の55%、TMX株主が残る45%を保有する。統合 となれば、銀行と保険会社への外資出資を規制するカナダで、外資に よる金融機関買収としては過去最大となる。

買収承認作業に携わるクレメント産業相は昨年11月、外資出資 に関する承認手続きの見直しを発表。それに先立ち政府は、豪英系鉱 山会社BHPビリトンがポタシュに仕掛けていた総額400億ドル(約 3兆3000億円)の敵対的買収を阻止している。同買収が同国にとっ てプラスとならないとの判断だが、外資による計画をカナダ政府が承 認しなかったケースは過去25年間でこれがまだ2件目だった。審査 対象となるのは3億1200万カナダ・ドルを超える規模の買収案。

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