債券は上昇、長期金利は1.30%に低下-好調な10年入札受けた米債高で

債券相場は上昇。長期金利は一時

1.30%まで低下した。前日の米国債相場が好調な10年債入札結果を受 けて反発した地合いを引き継ぎ、円債市場は買いが優勢となった。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、「米国債相場が反発したことを受けて、買い戻しが入って始ま った。もっとも、海外市場の反発ですぐ飛びつくような地合いでもな い。買い戻し幅は限定的となった」と話した。

東京先物市場で中心限月3月物は6営業日ぶりに反発。前日比16 銭高の138円73銭で取引を開始。直後に買いが増えると138円93銭 まで上昇した。その後はやや上げ幅を縮め、午前10時半過ぎには5銭 高まで伸び悩んだ。午後に入ると138円70銭台を中心に推移したが、 終了間際に水準を切り上げ、結局は25銭高の138円82銭で引けた。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「米債相場の反 発を受けて、国内債市場で安心感が出て、先物主導で買い戻しが入っ た。前日には超長期債に水準感から押し目買いが入ったこともある」 と言う。

9日の米国債相場は上昇。一時は3.77%と4月29日以来の最高 を記録する場面もあったが、米財務省が実施した10年債の入札で、落 札全体に占める海外中銀を含む間接入札の割合が拡大し、国債買いが 膨らんだ。米10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp)下げて

3.65%程度。

新発10年債利回りは1.30%

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比2.5bp低い1.30%で始まった後、徐々に低下幅を縮め、 いったん0.5bp低い1.32%まで戻した。その後は再び水準を切り下げ、 午後3時50分過ぎからは再び1.30%で推移している。

みずほ信託銀行の吉野剛仁チーフファンドマネジャーは、「米国の 金利動向を見ながらの地合いが続いている。中国の旧正月明けに実施 された米10年債入札結果で間接応札が過去最高になったことを受け て、買い安心感が広がった」と説明した。

前日には新発10年債利回りが1.35%と約10カ月ぶり高水準、新 発2年債利回りは0.245%、5年債利回りは0.625%とともに1年3カ 月ぶり高水準に達しており、投資家からの買いが見込まれていた。東 海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、「昨日は10年債 利回りの1.35%ではきっちりサポートされた。環境悪化に歯止めがか かれば、中短期ゾーンの売りは続かず、水準的妙味は高い」とみてい た。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「朝方 は買い戻しが先行した」と指摘。その後、いったんは相場の上値が重 くなったことについては、「5年債利回りの0.6%近辺では買っても良 いと思う投資家は多いとみるが、来週の5年債入札の準備があるのだ ろう」と説明した。16日に5年債入札が行われる。新発5年債利回り は一時横ばいの0.605%を付けたが、午後に入って2bp低い0.585% で取引されている。

こうした中、内閣府が発表した12月の機械受注(船舶・電力を除 く民需)は前月比1.7%増、前年比1.6%減となり、ブルームバーグ調 査の(前月比5.0%増、前年比2.2%増)を下回った。一方、日本銀行 が10日発表した1月の国内企業物価指数は前年比1.6%上昇となり、 4カ月連続で上昇した。ブルームバーグ調査では前年比1.4%上昇が 見込まれていた。

ドイツ証の山下氏は、「朝方発表された経済指標は、おおむね市場 予想に沿った数字で中立的な影響だと思う」と話した。

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