12月機械受注、4カ月ぶりに前月比プラスも予想下回る伸び

昨年12月の機械受注(船舶と電力 を除く民需)は、前月比で4カ月ぶりに増加に転じた。製造業が3カ 月ぶりに減少する一方で非製造業は3カ月ぶりに増加したが、全体と して伸び率は予想に届かず、力強さに欠ける内容となった。

内閣府が10日発表した機械受注統計によると、12月のコア機械 受注(季節調整値)は前月比1.7%増の7353億円。内訳は製造業が同

1.9%減、非製造業が同3.9%増だった。前年同月比では1.6%減少し た。ブルームバーグの事前調査による予測中央値は前月比5.0%増、 前年同月比2.2%増。前月比予想の幅は1.0%減から9.3%増だった。

機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する段階で集計 するため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。コア機械受 注の基調判断は「持ち直し傾向にあるものの、非製造業で弱い動きが みられる」と前月から据え置いた。内閣府では、単月では非製造業が 増加に転じたが、トレンドとしては製造業に比べて弱含んでいるとの 見方を示している。

製造業の受注減の要因となった業種は、その他輸送用機械や情報 通信機械、鉄鋼業など。一方、非製造業でプラスに寄与した業種は、 金融・保険業、通信業、建設業だった。

今年1-3月期は前期比2.7%増見通し

この結果、10-12月期では前期比6.9%減と、2009年7-9月期 以来、5期ぶりの減少となった。内訳は製造業が同4.4%減、非製造 業が同10.1%減。一方で、今年1-3月期の見通しは製造業が同

16.1%増と大幅な伸びを見込んでおり、全体で前期比2.7%増として いる。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは統計発表後のリ ポートで、1-3月期の見通しについて「製造業からの受注が前期比

16.1%の大幅増となっている。10年末から製造業の生産活動の急回復 を受け、企業の増産投資が再び増えていることを示唆している」とし、 製造業の設備投資拡大が日本経済の回復を支えると予想している。

一方で、伊藤忠商事の丸山義正主任研究員は発表後のリポートで、 「円高に伴う国内生産の競争力低下を受け、企業は生産拠点の海外シ フトを進めており、収益や売り上げ増加の恩恵は海外へ流出し、国内 投資には及びにくくなっている」と指摘。「設備投資は緩やかな増勢 を維持するが、11年も日本経済をけん引するほどの力強さは見込めな い」とみている。

今後の設備投資計画をみると、デジタルカメラ世界最大手のキヤ ノンの田中稔三副社長は1月27日、今期(11年12月期)に過去最高 の07年度(4285億円)には及ばないものの、前年比64%増の2600 億円と大幅に増やし、研究開発費用も同8%増の3400億円とすると発 表。また、三菱自動車は11-13年度の中期経営計画を発表した中で、 設備投資を平均で年間900億円と、08-09年度の平均比で約4割増や すとしている。

--取材協力 中島三佳子、萩原ゆき、向井安奈 Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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