2月9日の米国マーケットサマリー:ドル下落、FRB議長証言で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3731 1.3625 ドル/円 82.39 82.36 ユーロ/円 113.12 112.23

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,239.89 +6.74 +.1% S&P500種 1,320.88 -3.69 -.3% ナスダック総合指数 2,789.07 -7.98 -.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .80% -.05 米国債10年物 3.65% -.08 米国債30年物 4.71% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,365.50 +1.40 +.10% 原油先物 (ドル/バレル) 86.88 -.06 -.07%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨に対し3日続落。 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が、失業率は「し ばらく」高水準にとどまる可能性が高いとの認識を示したことに反応し た。

ユーロは対ドルでの上げを縮める場面があった。ドイツ連邦銀行 (中央銀行)のウェーバー総裁と9日に話をした関係者は、同総裁が年 内に辞任する計画だと明らかにした。欧州中央銀行(ECB)の次期総 裁レースから離脱することになる。バーナンキ議長はこの日の議会証言 で、失業率について、ここ2カ月で大幅な低下が見られたものの高い水 準が続くとの認識を示した。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・フォ チェスキ氏は、「今の状況がしばらく続くというバーナンキ議長の発言 はどう考えても、近い将来に出口戦略に動くというシグナルを発するも のではない」と指摘。「当面は緩和政策を維持するとの発言はどのよう なものであれ、ドルに重しとなるのは確かだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時31分現在、主要6通貨に対するインタ ーコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は、前日比0.5%下げて

77.639となっている。

ユーロは対ドルで0.7%上げて1ユーロ=1.3723ドル(前日 は1.3625ドル)。対円では0.8%高の1ユーロ=113円07銭 (前日112円23銭)。ドルの対円相場はほぼ変わらずの1ドル= 82円39銭(前日82円36銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は売りが優勢。S&P500種株価指数は2008年6 月以来の高値から下げた。世界的なインフレ加速が借り入れコストの上 昇につながるとの懸念が強まった。

シェブロンとアルコアを中心にエネルギー株と素材株指数が下落。 両株価指数はS&P500種の業種別10指数の値下がり率上位となった。 米銀ウェルズ・ファーゴは、ハワード・アトキンス最高財務責任者(C FO)の辞任をきっかけに下落。米保険会社アメリカン・インターナシ ョナル・グループ(AIG)は予想を上回る保険金請求で利益が41億 ドル削られるとの見通しを示したことが嫌気され、売り込まれた。一方、 米証券取引所を運営するNYSEユーロネクストは上昇。同社はドイツ の証券取引所運営会社のドイツ取引所による買収で協議中であること を明らかにした。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%安の1320.88。ダウ工業株30種平均は

6.74ドル(0.1%)上昇の12239.89ドルと、8営業日続伸。米 証券取引所の騰落比率は約5対9。

ラッセル・インベストメンツの主任市場ストラテジスト、スティー ブン・ウッド氏(ニューヨーク在勤)は、「米国の量的緩和策の影響が 商品市場や中国に漏れ出したかのように、世界中でインフレが加速して いる」と指摘。新興国が「インフレ圧力に直面しており、こうした国々 は成長減速を目的とした政策で対応している」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債利回りは低下した。一時は4月以来の 高水準を記録した場面もあったが、米財務省が実施した10年債の入札 で、落札全体に占める海外中銀を含む間接入札の割合が拡大し、国債買 いが膨らんだ。

間接入札の割合は71.3%と過去最高。1月の前回入札時は

53.6%、過去10回の平均値は46.4%となっている。前日の3年 債入札では、インフレが加速するとの懸念が強まる中、間接入札の割合 が2007年以来の低水準に沈んだ。前日の10年債の利回りは約2週間 ぶりの大幅上昇を記録した。

ジェフリーズ・グループの政府債エコノミスト、トーマス・サ イモンズ氏は、「過去数日間続いた大規模な売りで、ある程度の投資妙 味が出てきた。国債利回りが異例の水準に達したところで、買いが戻っ た」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後2時18分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)下げて3.65%。同年債(表面利率

2.625%、2010年11月償還)価格は22/32上げて、91 20/32。

10年債利回りは一時、3.77%と4月29日以来の最高を記録 する場面もあった。前日は1月20日以来で最大となる11bp上昇 していた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。世界的にインフレが加速するとの 思惑からヘッジ目的の買いが入った。

食料コストの上昇で北アフリカでは暴動が発生、中国やインドは景 気抑制策を実施している。金は前日の取引時間中に2週間ぶりの高値を つけた。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ムー ア氏(ロンドン在勤)はリポートで、「インフレヘッジという要素が復 活しており、金には上値の余地がある」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.40ドル(0.1%)高の1オンス=1365.50ドルで終了 した。前日には一時、1368.70ドルまで上げ、1月20日以来の高値を つけた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は小幅安。米エネルギー省が発表した週 間統計で原油在庫が4週連続で増加。石油製品在庫の増加も重なり、売 りが優勢になった。

原油在庫は190万バレル増の3億4510万バレル。ブルームバ ーグがまとめたアナリスト15人の予想(中央値)は200万バレル 増だった。ガソリンと留出油の在庫も増加した。

エネルギー顧問会社、オイル・アウトルックス・アンド・オピニオ ンズ(ヒューストン)のカール・ラリー社長は、「市場はこの日の在庫 統計の大幅増を消化しようとしている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日比 23セント(0.26%)安の1バレル=86.71ドルで終了した。

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