英政府と大手銀、賞与減額などで合意-効果ないとの批判も

(ストラテジストや与野党議員のコメントを追加して更新します)

【記者:Gonzalo Vina、Thomas Penny】

2月9日(ブルームバーグ):英国の大手銀行はボーナスの支給額 を減らすとともに、企業向け融資の目標を設定する。オズボーン英財 務相が9日、銀行と政府の合意を発表した。これに対し、実質的な効 果はないと与野党から批判の声が聞かれている。

同相によると、ロイズ・バンキング・グループとバークレイズ、 HSBCホールディングス、ロイヤル・バンク・オブ・スコットラン ド・グループ(RBS)のボーナスは昨年より減少する。同相は、詳 細は明らかにしなかった。銀行はまた、取締役以外で最も上位の5人 の従業員について報酬の詳細を開示する。個人名は公表しないという。

オズボーン財務相は英下院で、「英国は懲罰から回復へと移行する 必要がある」とし、「銀行は中小企業を中心に融資を増やすとともに、 税金をもっと支払う。ボーナスを減らし、支払うボーナスについて透 明性を高める」と語った。英政府と銀行のトップは2カ月にわたり、 ボーナス減額などについて交渉した末に合意に達した。

オズボーン財務相は、RBSとロイズの今年の現金賞与は2000ポ ンド(約26万5000円)が上限となると述べた。執行役員は全員、今 年のボーナスを全額、2013年まで現金に転換できない形の株式で受け 取ることに合意したという。

同相によると、ロイズとHSBC、RBS、バークレイズ、バン コ・サンタンデールUKは景気回復を後押しするため、企業に約1900 億ポンド相当の融資を行うことにも同意した。

過度なリスクテークをチェックできず

シルバ・リサーチ・ネットワーク(ロンドン)のストラテジスト、 ラルフ・シルバ氏は、「今回の勝者が銀行であることははっきりしてい る」と指摘。「銀行は企業向け融資を増やすとすでに表明していた。景 気回復を踏まえると、それは予想されていたことだ。また、花形トレ ーダーの報酬は分からないため、今回合意した給与開示は無意味だ」 と語った。

英議会財務委員会の委員長を務める与党保守党のアンドルー・タ イリー議員は、今回の合意では賞与問題での進展はほとんどなかった と批判。「賞与に関する透明性のさらなる向上なしには、銀行がリスク や誤った行為をあおっていないかどうかをわれわれは知る由もなく、 いつの日か銀行によるリスク配分の誤りに対する代償をわれわれが支 払うことになりかねない」と述べた。

野党労働党の「影の財務相」、エド・ボールズ議員は、今回の合意 は「あいまいで骨抜きとなっており、適正な競争の代わりとはならな い」と否定的な見方を示した。

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