中国のフェースブックは人人網か、IPO準備の声も-政府制限生かす

世界最大のインターネット市場、 中国で最も利用されているソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS)は、一流大学の卒業生が学生同士の交流のために創設した。 しかし、それはフェースブックではない。

調査会社アナリシス・インターナショナル(北京)によれば、急 拡大する中国のSNS市場の最大手は「人人網」で、登録者数は1億 6000万人余り。競合する「開心網」の登録者は9300万人余りだ。こ れらのサイトが、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO) 率いるSNS世界最大手、米フェースブックに比べて優位に立ってい る理由。それは、政府がフェースブックのアクセスを妨害している点 にある。

人人網のゼネラルマネジャー、李普慶氏は、「われわれのサービ スの機能や特徴は、基本的にフェースブックと同じ。より中国市場に 合ったものにしている」と語った。

フェースブックの企業価値が上昇する中、人人網などのサイトは 中国市場における次の投資先となる可能性がある。中国のネット利用 者は、日米の人口を合わせた数よりも多い。中国のオンライン広告市 場は2014年までに約130億ドル(約1兆700億円)と、現在の3倍 に拡大すると予想されており、これらSNSサイトや、競合するテン セント・ホールディングス(騰訊)と百度(バイドゥ)には一段の成 長の余地がある。

仏広告会社ピュブリシス・グループのメディア部門、ゼニスオプ ティメディアの中国担当CEO、鄭香霖(スティーブン・チャン)氏 は、「多くの広告主が新しいSNSサイトと仕事をしたがっている。 広告主の多くが実際にそのサービスを利用しているからだ」と指摘し た。

圧倒的シェア狙う

コンサルティング会社、レッドテック・アドバイザーズ(上海) のマネジングディレクター、マイケル・クレンデニン氏は、人人網が 新規株式公開(IPO)の準備を進めているようだとの見方を示した。 同サイトの筆頭株主は日本のソフトバンク。人人は中国語で「誰しも」 を意味する。

クレンデニン氏はまた、開心網も上場を目指していると述べた。 開心網は、中国のウェブサイト運営会社シナ・コープの元幹部、程炳 皓氏が設立したサイトだ。

中国のSNSサイトは、政府がフェースブックやツイッターへの アクセスを禁止した09年以降、これら世界的なウェブサイトとの競 争をしてこなかった。

人人網は、05年に清華大学(北京)の卒業生が設立した「校内網」 として始まった。ザッカーバーグCEOが米ハーバード大学の学生向 けにフェースブックのサービスを始めた直後だ。人人網のゼネラルマ ネジャー、李氏によれば、人人網に掲載する広告は、取り扱いを始め た08年以降、年々2倍余り拡大しているという。

李氏は「フェースブックがいつ参入し何をするかは知らないが、 われわれは自信を持っている。SNSの分野で圧倒的なシェアを獲得 したい」と語った。

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