篠原IMF副専務理事:邦銀は資本バッファーの一層の強化必要(Upda

篠原尚之国際通貨基金(IMF) 副専務理事は9日午前、都内で開かれた銀行監督・規制に関する国際 会議であいさつし、日本の銀行は主に普通株式を発行することで資本 ベースの強化を図ってきたが、資本バッファーをさらに強化する必要 があると述べるとともに、収入源を多様化することで基礎的な収益力 の向上を図る必要があると指摘した。

篠原副専務理事はまた、中小企業向け融資を含め、日本の銀行の 融資ポートフォリオの質に対する懸念が残存していると指摘。リーマ ン・ショック後の金融危機を受けて導入された完全信用保証制度が今 年3月で終了することを挙げ、中小企業向け融資は「依然として多く の負債を抱え収益性も低い」とし、巨額の不良債権の発生の可能性を 念頭に適切な引き当てなど「融資リスク管理を強化する必要がある」 と述べた。

さらに日本の銀行システムについては、「複数の外部発の下振れリス クに直面」していると述べ、欧州の公的債務問題や米国の成長鈍化、 中国など新興国の不動産ブームの反転の可能性に起因した世界経済の 減速の可能性などを指摘した。また、そうした外部発のショックは「株 式市場や為替市場に影響を及ぼす可能性も」あるとともに、「日本の成 長見通しの大きな重しとなる可能性」に言及した。

篠原副専務理事はまた、世界危機の際にアジアの銀行の多くはシ ョックを耐えしのぐに足る「十分なバッファーを備えていた」としな がらも、「アジアが現状に満足して良いことを意味しているのではな い」として、「新たなリスクに対処する上で金融部門改革の進展は不 可欠」との認識を示した。

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