日経平均小反落、中国懸念で機械や鉱業安い-トヨタは上昇

東京株式相場は、日経平均株価が4 営業日ぶりに小幅反落。金融引き締めを受けた中国経済、株価の先行き が警戒され、機械や鉱業といった同国経済との関連が深い業種が下落。 都心部オフィス空室率の上昇を受け、不動産株も安い。一方、今期業績 予想を上方修正したトヨタ自動車を中心に輸送用機器株が高く、相場全 体を下支えした。

日経平均株価の終値は前日比18円15銭(0.2%)安の1万617円 83銭、TOPIXは同0.02ポイント高の944.02と4日続伸。

りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーによれば、米 国を中心とした世界のマクロ経済や企業業績は改善傾向にあることで、 「相場の先高観が広がっている」という。ただ、昨年11月以降は目立 った調整もなく相場水準が切り上がってきたため、投資家は目先の利益 確定売りのきっかけを探っていると指摘。「きょうは、中国の利上げが 利食い売りの口実になった」と見ていた。

中国人民銀行(中央銀行)は8日、政策金利引き上げを発表。これ を受けた春節(旧正月)の連休明けとなるきょうの上海総合株価指数は 安く推移する。トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジ ストは、金融引き締めをしつつも積極財政を続ける姿勢では、インフレ 圧力を十分に抑制できないと見ており、「引き締めの着地点がなかなか 見極められず、中国株にはネガティブ」と受け止めている。

下落率トップ不動産、トヨタは終日強い

東証業種別33指数では、機械や鉱業、鉄鋼、繊維製品、非鉄金属 など中国依存度の高い業種を中心に21業種が下落。値下がり率トップ は不動産で、三井不動産、三菱地所、住友不動産といった大手不動産株 がいずれも下げた。オフィス賃貸仲介業の三鬼商事が9日午前に発表し た1月末のオフィス空室状況によると、東京・千代田区など都心5区の 平均空室率は9.04%(前月は8.91%)に上昇。オフィス市況の改善が 遅れているとの見方などから、売り優勢となった。

一方、決算発表シーズンにある国内では、トヨタが販売拡大や収益 改善策などの寄与を理由に、今期(2011年3月期)の連結純利益予想 を従来の3500億円から前期比2.3倍の4900億円に引き上げた。トヨタ については、米航空宇宙局(NASA)と米運輸省道路交通安全局(N HTSA)が8日、800万台以上のトヨタ車のリコール(無料の回収・ 修理)につながった不具合に関する調査結果を発表。電子系統に原因は 見つからなかった、との見解を示した。

今期収益の上振れや米国での大規模リコール問題の先行き不透明感 の後退で、東証1部売買代金でトップのトヨタ株は一時5.4%上昇し、 昨年4月30日以来の高値を付けた。トヨタ株の急伸に刺激され、きょ う決算発表が予定されている日産自動車も高い。豊田自動織機やアイシ ン精機、デンソーなどトヨタ系部品メーカーの上昇も目立ち、東証輸送 用機器指数は33業種で値上がり率トップ。

高値更新後に下げる、テクニカル過熱も

日経平均、TOPIXは朝方、連日でことしの日中高値を更新した が、その後は徐々に売りに押された。日興コーディアル証券エクイティ 部の西広市部長は、「一部テクニカル指標での過熱感などもあって、売 りが出やすい」と指摘。東証1部の値上がり、値下がり銘柄数の割合を 示す騰落レシオ(25日移動平均)は8日時点で129%と、再び過熱気味 とされる120%を上回っていた。

また、東洋証券の檜和田浩昭ストラテジストによると、「好調な企 業業績を評価する買いと、金融引き締めモードにある中国経済の先行き を警戒した売りが交錯した」という。株価指数オプション2月物の特別 清算指数(SQ)算出をあすに控え、「日経平均オプションの権利行使 価格である1万500円と1万750円も意識された」としていた。

東証1部の売買高は概算で22億7671万株、売買代金は1兆5897 億円。値下がり銘柄数は723、値上がりは778。

横河電とタカタが急落、セイコー大幅高

個別では、未定としていた期末配当を無配にする横河電機が急落。 システムの初期不良で生産工程の一部で遅延が生じ、11年3月期の連 結純利益予想を従来比27%引き下げた日本信号も売り込まれた。米連 邦捜査局(FBI)がデトロイト郊外の事務所を家宅捜索した、とAP 通信で報じられたタカタは午後に急落した。UBS証券とJPモルガン 証券が投資判断を引き下げたDOWAホールディングス、昨年10-12 月は営業減益に転じたダイキン工業も安い。

半面、10年4-12月の連結最終損益が42億円の黒字に浮上したセ イコーホールディングスが急伸。11年3月期の業績と配当計画を上方 修正した日本触媒、昨年4-12月の連結純利益が前年同期比20%増だ ったセコム、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を「アウ トパフォーム」に上げた東京電力も高い。液晶テレビの伸びなどで、11 年9月期の業績予想を上方修正したピクセラはストップ高(値幅制限い っぱいの上昇)。

国内新興市場は、ジャスダック指数が前日比0.2%安の54.68と3 営業日ぶりに小反落。東証マザーズ指数は同0.1%安の486.60と4営 業日ぶり小反落となった。個別では、前日に急伸した日本マニュファク チャリングサービスが大幅反落し、スタートトゥデイ、エヌ・ピー・シ ー、日本通信も安い。半面、11年3月期業績予想を増額修正したフェ ローテックが買われ、岡本硝子、フリービット、MCJも高い。

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