NY外為:ドル下落、中国利上げもリスク選好後退せず

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが主要通貨の大半に対して下落。中国が利上げしたものの、高利 回り資産への選好は後退しなかった。

ユーロは主要16通貨中12通貨に対して上昇。エジプトの金融 市場で正常化の兆しが示され、域内の政情不安が強まるとの懸念が後 退した。世界の経済成長との関連が強いブラジル・レアルとニュージ ーランド(NZ)ドルが上昇率トップ。円は対ドルでの上げを消す展 開。米3年債入札(発行額320億ドル)に反応し、米国債の利回り が上げを拡大したことが手掛かりとなった。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は「市場参加者は中国が懸命に経済を減速させよ うとしていると理解しており、多くはソフトランディング(軟着陸) になると考えている。つまりは長期的な商品通貨のリスク環境を支持 することになる」と指摘。「きょうは他通貨の上昇という面を除けば、 ドル安が相場を動かしている」と加えた。

ニューヨーク時間午後4時6分現在、ドルはユーロに対し1ユー ロ=1.3632ドルと、前日の1.3583ドルから0.4%安。円は対 ユーロで0.4%下げて1ユーロ=112円24銭(前日は111円82 銭)。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=82円34銭。一時は 81円78銭まで下げた。

円は主要16通貨中11通貨に対して値下がり。米3年債入札で は落札全体に占める海外の中央銀行など間接入札の比率が低下。これ を嫌気して米国債利回りは上昇した。間接入札の比率は27.6%と、 2007年5月以来の低水準だった。

米国債利回り

米2年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の0.84%。一時0.85%と、昨年6月以来の高水準を付けた。 一方、同年物の日本国債の利回りは1bp上げて0.23%。

NZドルは0.6%上げて1NZドル=0.7744米ドル。南ア・ ランドは0.6%高の1ドル=7.1915ランド。

レアルは一時1%高の1ドル=1.6631レアルと、上昇率は1 週間で最大となった。

中国は昨年10月半ば以降で3回目となる政策金利の引き上げを 発表。2年半ぶり水準に加速したとみられる1月のインフレ率発表を 前に、追加利上げを決めた。人民銀がウェブサイトに掲載した発表資 料によると、指標の1年物貸出基準金利は6.06%と、現行の

5.81%から引き上げられる。9日から実施する。

エジプト・ポンド

エジプト・ポンドはドルに対し、3カ月余りで最大の上げ。エジ プト中銀のラメス副総裁によれば、同中銀は通貨下支えのため介入を 実施した。

エジプト・ポンドは1.3%上昇の1ドル=5.8780ポンド。上 昇率は昨年10月20日以降で最大。介入前には一時6年ぶり安値と なる5.9615ポンドに下落する場面もあった。

ユーロはドルに対して堅調を維持。昨年12月のドイツの鉱工業 生産が予想外に減少したものの、ユーロへの重しにはならなかった。

ウェルズ・ファーゴの主任為替ストラテジスト、ニック・ベネン ブローク氏は「ユーロにとってマイナスとなるはずのニュースが、き ょうはそうなっていない」と指摘。「きょうの全体的な流れは、株式 市場のムードが影響している」と続けた。

この日は株価が上昇。MSCI世界指数は0.4%、S&P500 種株価指数も0.4%上げた。

原題:Dollar Falls as China’s Rate Boost Fails

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