トヨタ:今期予想増額も収益性は依然ライバル下回る-リコール重荷

自動車メーカー世界最大のトヨタ自 動車は販売増や収益改善策の効果で今期(2011年3月期)連結業績予 想を上方修正したが、ホンダや海外勢のライバルと比較すると、収益 性は依然として低い。アナリストは一連のリコール(無料の回収・修 理)問題がいまだに尾を引いていると指摘する。

トヨタが8日に発表した決算資料によると、純利益予想を従来の 3500億円から4900億円(前期比2.3倍)に見直したほか、売上高も 従来の19兆円から19兆2000億円(前期比1.3%増)、営業利益も同 3800億円から5500億円(同3.7倍)に修正した。

1月31日に決算発表したホンダは今期予想の純利益を5300億円 に引き上げた。従来予想は5000億円だった。今期の売上高予想(8兆 9000億円)に対して6.0%で、トヨタの同2.6%を上回っている。両 社の今期業績が予想通りなら、ホンダは純利益で3年連続でトヨタを 上回ることになる。リーマンショック直前の08年3月期にはホンダの 純利益が6000億円だったのに対し、トヨタは1兆7179億円あった。

JPモルガン証券の高橋耕平アナリストは、8日のトヨタの決算 発表前の電話取材で、トヨタの利益率回復が遅れているのは間違いな いが、今後、米国市場が回復する中で生産量が増えれば固定費の比率 低下にもつながり、収益の改善は期待できると述べた。一方、収益力 が他と比べて劣るというのは変わらないという。

トヨタは急加速問題で全世界で約800万台をリコール。今年1月 にも燃料パイプの不具合など3件、約128万台のリコールを国内で届 け出た。

海外メーカーについても同様で、米フォード・モーターは昨年の 純利益が65億6000万ドル(約5800億円)。売上高1209億ドルに対す る純利益率は5.4%と、トヨタを上回っている。

自動車調査会社カノラマのアジアディレクター、宮尾健氏は現在 の世界の自動車業界の状況について、アジアなど回復している市場の 戻りにうまく乗ったメーカーが利益を出せていると指摘。市場の回復 した分についてメーカー間で同じパイを奪い合っている状況で、損益 分岐点をどれだけ改善できるかが利益の差になると述べた上で、トヨ タに関してはリコール問題のネガティブなインパクトがいまだにあり、 他社と比べてどうしても利益は出にくい傾向にあると話した。

--取材協力:萩原ゆき、向井安奈 Editor:Hideki Asai、Tetsuki Murotani

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