ドルと円が対ユーロで下落、株高でリスク選好-ドル・円は値幅16銭

東京外国為替市場では、ドルと円が ユーロに対して下落した。内外の株価堅調を背景に投資家のリスク回避 姿勢が緩和し、ドルと円に売り圧力がかかった。

ユーロ・ドル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.3636ドルと、 2営業日ぶりの水準までドル安が進行。ユーロ・円相場も一時1ユーロ =112円15銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた111円 82銭から円が水準を切り下げている。

一方、ドル・円相場は、午後の取引で一時1ドル=82円21銭ま でドルが水準を切り下げたが、下値は限定的で、午前に付けた82円 37銭をドルの上値に値幅は16銭にとどまった。

バークレイズ銀行の逆井雄紀FXストラテジストは、今週は材料に 乏しく、目先は米景気の底堅さやエジプト情勢の鎮静化期待などを背景 に内外の株価が堅調を維持しているとして、「リスク買い」といった感 があると指摘。「ドルと円には重しになる」とした上で、ドル・円相場 は他通貨主導で狭いレンジ内での値動きにとどまったと説明している。

7日の米株式相場はダウ工業株30種平均が6営業日続伸し、年初 来高値を更新。欧州株式相場も5営業日続伸した。この日の東京株式相 場は、日経平均株価が小幅な値動きに終始したものの、プラス圏を維持 して取引を終えている。

1月の米失業率が9%に改善したことで、景気回復への期待感が強 まる中、10日には5日までの1週間の新規失業保険申請件数が発表さ れる。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では、41万件が 予想されており、前週の41万5000件から減少する見通し。

米金利動向を見極め

前日の米国債市場では、10年債の利回りが一段高となり、一時は

3.69%と、昨年5月4日以来の水準まで上昇する場面も見られた。日 本の10年債利回りとの格差は拡大している。

米ダラス連銀のフィッシャー総裁は7日、ダラスのラジオ局KER Aとのインタビューで、一段の金融緩和を支持する可能性は低いと述べ て、連邦公開市場委員会(FOMC)で現行の6000億ドル(約50兆 円)規模の国債購入プログラムに上積みする新たな量的緩和策が提案さ れても、反対票を投じる考えを示した。

一方、明日9日には米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ 議長が下院予算委員会で証言を行う。同議長は3日にワシントンで行っ た講演で、景気回復が根付いたと金融当局者が確信するには、十分な期 間にわたり、強い雇用創出が続くことが不可欠だと述べている。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、米失業率の改善で 市場が楽観に振れ過ぎている面もあるとした上で、バーナンキ議長が長 期金利の上昇に懸念を抱いているとすれば、議会証言であらためて雇用 の回復には時間がかかるとの考えを示す可能性もあると指摘している。

また、米国では今週、8日に3年債320億ドル、9日に10年債 240億ドル、10日に30年債160億ドルが発行される予定となってい る。

資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、日米の 金利差拡大見通しを頼りにドル買い・円売りが進んでいただけに、週内 に米国で予定されている入札の結果を受けて「金利差が縮小となれば、 ドルは売られる」リスクも残るとしている。

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