UBS:2011年の富裕層資金獲得に自信、昨年後半は純流入-CEO

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スイスの銀行最大手UBSは、今 年の富裕層顧客からの資金流出入で入超を予想している。昨年10-12 月(第4四半期)は7-9月(第3四半期)に続いて資金動向が純流 入となった。

オズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO)とカスパー・ フィリガー会長は8日、株主に宛てた書簡で今年について、「新規資 金の流入が第1四半期も続くと楽観している」と記述。「通年で新規 資金が純ベースで顕著に増大すると確信している」と自信を示した。

同行がこの日発表した決算によると、2010年は06年以来で初の 通期黒字となった。第4四半期のウェルスマネジメント部門の資金動 向は61億スイス・フラン(約5240億円)の純流入となった。同四半 期の純利益は前年同期比7%増の12億9000万フラン。

グルーベルCEOは09年の就任以降、経営陣を刷新するほか投資 銀行部門で1700人以上を採用し、UBSの立て直しと顧客つなぎ留 めに努めてきた。同CEOは利益の一段の改善が必要との考えを示す とともに、少なくとも年末までCEOにとどまる意向を明らかにした。

ウェルスマネジメント事業の預かり資産は昨年6月までの2年3 カ月で、2516億フランの純流出となっていた。

MFグローバル(ロンドン)の欧州株共同責任者、サイモン・モ ーン氏は、「2011年を通じて状況が改善する見込みだ」と述べた。同 氏はUBS株の投資判断を「買い」としている。

投資銀行の利益は75%減

この日の発表によると、ウェルスマネジメント・スイスバンク部 門の利益は21%減の8億7500万フラン。資産運用は52%減の1億 3500万フラン。米州ウェルスマネジメント部門は税引き前で3300万 フランの赤字だった。

米州とリテール部門の顧客からの資金はそれぞれ34億フランと 27億フランの純流入。主ウェルスマネジメント部門では、スイスの顧 客からの11億フランの純流入を海外顧客の同等規模の資金引き揚げが 打ち消した。

投資銀行部門の税引き前利益は75%減の7500万フラン。コスト 増大と自社債務関連の5億900万フランの特別費用が響いた。グルー ベルCEOは昨年11月に、利益拡大には同部門のリスクテークの水準 を引き上げる必要があると語っていた。

この日の発表では、同部門のトレーディング収益は今四半期に、 前2四半期に比べ「幾分改善」するとの見通しを示した。

ボーナス準備額

同行は2010年分のボーナス支払いに向けた準備額を43億フラン と、前年から10%減らした。また、報酬総額が25万フランを超える 従業員は賞与の少なくとも60%を3年間の繰り延べ付きの株式で受け 取る。経営委員会メンバーは75%が繰り延べられるという。

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