2月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品 相場は次の通り。

◎外国為替:円が主要通貨に下落-高利回り通貨買い

ニューヨーク外国為替市場では、円が主要通貨の大半に対して値下 がり。オーストラリア・ドルに対しては9カ月ぶり安値を付けた。投資 家の間で高利回り資産を求める動きが広がった。

米ドルは対円で4営業日続伸。2年物の米国債と日本国債の利 回り格差が8カ月で最大となり、ドル建て債の魅力が高まった。昨 年12月の米消費者信用残高は、3カ月連続での増加。株価は値上が りした。

マニュファクチャラーズ&トレーダーズ・トラスト(ニューヨ ーク州バッファロー)のブライアン・テーラー氏は「これはリスク に関連した動きだ。投資家が株買いに動くと円は常に悪影響を受け る」と指摘。「2年物の米国債と日本国債の利回り格差もドルの投資 妙味を大きく高めている」と加えた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前週末比0.2% 安の1ドル=82円33銭(前週末は82円18銭)。一時82円47 銭と、1月28日以来の安値を付けた。対ユーロでは0.2%下げて 1ユーロ=111円82銭(前週末は111円62銭)。ドルは対ユー ロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.3583ドル。一時1.3509ドル と、1月21日以来の高値を付けた。

円は豪ドルに対しては83円43銭。一時0.5%安の1豪ドル =83円71銭と、昨年5月13日以来の安値を付けた。

2年物の米国債と日本国債の利回り格差は一時54ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)に拡大し、昨年6月以降で最大と なった。円は主要16通貨中11通貨に対して値下がりしている。米 株式市場では、S&P500種株価指数が0.6%高で終了した。

消費者信用残高

米連邦準備制度理事会(FRB)が7日発表した12月の消費者 信用残高は、前月比で61億ドル増加し、2兆4100億ドルとなっ た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央 値は24億ドルの増加だった。前月は20億ドル増(速報値は13億 ドル増)に修正された。消費者信用残高のピークは2008年7月に 達した2兆5800億ドル。

米10年債利回りは一時6bp上昇の3.69%と、昨年5月4日 以来の高水準。2年債利回りは一時5bp上昇し0.79%と、昨年6 月4日以来の高水準となった。

ゲイン・キャピタル傘下のオンライン為替取引会社FOREX ドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチーフスト ラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「現在の米国債利回りの水 準では、ドルは対円で上昇するはずだ」と述べた。

スウェーデン・クローナ

スウェーデン・クローナは主要通貨すべてに対して上昇した。 対ドルでは0.3%上げて1ドル=6.4599クローナ。この日発表さ れたスウェーデンの1月の財政収支は299億クローナの黒字となっ た。

一方、ノルウェー・クローネは主要通貨すべてに対して下落。 原油相場の値下がりが材料視された。ドルに対しては4営業日続落。 ノルウェーの昨年12月の製造業生産は予想外に低下した。

クローネは0.4%安の1ドル=5.7797クローネ(前週末は

5.7558クローネ)。

ポンドは一時、主要通貨の大半に対して上昇。イングランド銀 行(英中央銀行)がインフレ抑制のため利上げを余儀なくされると の観測が広がった

◎米国株:上昇、ダウ平均6日続伸-相次ぐM&A発表で

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は6営業日続伸となった。 企業の買収発表が相次いだことから、楽観的な見方が広がった。

米臨床診断システムメーカーのベックマン・コールターが高い。 米産業機器メーカーのダナハーが同社を68億ドルで買収することで 合意した。海洋掘削請負会社の英エンスコ・インターナショナルが 73億ドルでの買収で合意した同業のプライド・インターナショナル も上昇。米保険会社ウエスコ・ファイナンシャルは、資産家ウォーレ ン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイ が同社の未保有株(19.9%)取得をめぐり、ウエスコ取締役会から 支持を取り付けたことをきっかけに、買い進まれた。

S&P500種株価指数は前週末比0.6%高の1319.05。終値 では08年6月以来の高値。ダウ工業株30種平均は69.48ドル (0.6%)上昇の12161.63ドルと、昨年11月以来の最長となる 連続高を更新した。

シルバークレスト・アセット・マネジメント・グループ(ニュー ヨーク)のスタンリー・ナビ副会長は、「活気が戻りつつある」と指 摘。「企業は大量の現金を保有しているため、機会を求めてほかの会 社に注目し続けるべきだ。M&A(企業の合併・買収)は今後も増え るだろう。これは景気に対する楽観的な見方を示唆しており、株価に とっては好ましいことだ」と述べた。

売上高の改善

ダウ30種平均は先週、08年6月以来初めて1万2000ドル台 を回復して終了した。米製造業活動の拡大や失業率の低下が好感され た。ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種銘柄で 1月10日以降に決算を発表した企業のうち、1株当たり利益がアナ リスト予想を上回ったのは全体の約4分の3となっている。

S&P500種銘柄のうち売上高が予想を上回った企業の割合は、 4年ぶり高水準となり、1936年以来最大の米国の株価上昇を支えて いる。ブルームバーグが集計したデータによると、S&P500種企 業で昨年10-12月期に売上高がアナリスト予想を上回った企業の 割合は先週末時点で72%と、少なくとも2006年以来で最高となっ た。その中にはキャタピラーやユナイテッド・パーセル・サービス (UPS)といった景気のバロメーターとなる建設・運送業も含まれ ている。

米企業利益はウォール街の予想を7四半期連続で上回ってきたが、 売上高は08年以降に平均で予想を下回っていた。ペン・キャピタ ル・マネジメントは予想外の売上高の伸びについて、企業が人員解雇 や工場閉鎖を止められるほど景気が拡大していることを示していると 指摘する。

ペン・キャピタルの運用担当者、エリック・グリーン氏は、「コ スト削減はこれ以上無理な段階まできていたため、売上高の伸びが必 要だった」と発言。「しかし、それは今実現している。多くの企業で 売上高が伸びており、伸びが継続すれば、業績への影響も大きくなる だろう。これは株式相場にとって非常に大きなプラス材料だ」と述べ た。

ブルームバーグのデータによれば、世界のM&Aの総額は昨年第 4四半期に6683億ドルと、08年第3四半期以来の高水準となった。 今年発表済みの買収総額は2079億ドルで、このうちの54%は米企 業が標的の案件となっている。

ベックマン・コールターは9.9%高。ダナハー発表によると、 同社はベックマン・コールターの発行済み株式の公開買い付け(TO B)を7日以内に開始する。買い付け価格は1株当たり83.50ドル。 ダナハーでは今回の買収額について、買収観測が浮上し始める前日の 昨年12月9日のベックマン・コールター終値を約45%上回る企業 評価としている。

プライドも高い

プライド・インターナショナルは16%高。エンスコはプライド 1株につき、現金と株式合わせて41.60ドルで買収する。これによ り、世界2位の海洋掘削請負会社が誕生することになる。

ウエスコは1.8%高。バークシャーはウエスコの未保有株を5 億4760万ドルで取得することについて、ウエスコ取締役会から支 持を取り付けた。バフェット氏は、将来的なリーダーシップ交代に備 え、バークシャーが保有する資産の簡素化を模索している。

◎米国債:2年債と30年債利回り格差縮小、FRBの購入控え

米国債市場では、2年債と30年債の利回り格差が4営業日ぶりの 大幅な縮小となった。8日に連邦準備制度理事会(FRB)の長期債購 入を前に、期間が長めの国債を中心に買いが入った。

30年債利回りは6日ぶりに低下した。FRBは償還期限 2028年8月から2040年11月までの国債を最大25億ドル購入す るもよう。10年債利回りは一時9カ月ぶり高水準を記録する場面も あった。先週4日に発表された米雇用統計で、1月の失業率が9%に 低下したことが売り材料となった。米財務省は今週、計720億ドル の国債入札を3日間実施する予定。

CRTキャピタル・グループの国債ストラテジスト、イアン・ リンジェン氏は「長期債は8日のFRBによる購入を前に買いが 入った。これがある程度利回り曲線のフラット化につながった」と 述べた。さらに「FRBの関与と高い利回りにより、今週の入札への 需要は強くなるだろう」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時43分現在、2年債と30年債の利回り格差は4ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)縮小して3.94ポイント。2 月1日は過去最大の4.02ポイントまで拡大していた。

10年債利回りは前営業日比1bp上昇の3.64%。一時は

3.69%と、昨年5月4日以来の最高を記録する場面もあった。同年 債(表面利率2.625%、2020年11月償還)価格は1/32下げて、 91 22/32。

2年債利回りは2bp上げて0.77%。一時は0.79%と、6 月4日以来の高水準を付けた。

FRBの国債購入

FRBはこの日償還期限2018年2月から2020年11月の国 債84億ドルを購入した。これは今年6月末までに6000億ドル相当 を購入する計画の一環。9日には償還期限2015年2月から2016 年7月の米国債を60億-80億ドル相当購入する見込みだ。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチがまとめたデータによ ると、世界的な債券投資リターンは今月に入りこれまで0.6%のマ イナス。昨年8月末以来では2.6%のマイナス。一方、株式のMS CIオールカントリーワールド株価指数は同期間に22%上昇した。

国債入札

米財務省は8日に3年債320億ドル、9日に10年債240 億ドル、10日に30年債160億ドルを発行する。

労働省が4日発表した1月の米雇用統計によると、失業率は 9%と、昨年12月の9.4%から低下した。10日に発表される先週 の新規失業保険申請件数は、前週からの減少が見込まれている。

また11日に発表予定の2月のロイター・ミシガン大学消費者 マインド指数は75(前月74.2)への上昇が見込まれている。

◎金先物:ほぼ変わらず、エジプト与野党協議で逃避需要が弱まる

ニューヨーク金先物相場はもみ合いの末、ほぼ変わらずで終えた。 エジプトの政府と反政府派指導者が協議し、抗議活動がやや収まったた め、金への逃避需要が弱まった。

前週はエジプトでの抗議活動が暴動にエスカレートしたため、金 は週間で0.5%上昇、昨年12月末以来の大幅高となった。エジプト ではこの日、銀行が営業を再開し、当局は短期国債入札を実施した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は、「金は小休止の状態にあ り、エジプト情勢の様子を見ている」と指摘。「逃避買いは幾らか解 消されたが、不透明感はまだかなり残っており、金に対して弱気に傾 かせるには不十分だ」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比80セント安の1オンス=1348.20ドルで終了し た。

◎原油先物:続落、1週間ぶりの安値-エジプトの緊張緩和で

ニューヨーク原油先物相場は続落。1週間ぶりの安値に沈んだ。エ ジプト政府と野党勢力の協議が行われたことで緊張が緩和し、供給障害 への警戒が緩んだ。

反政府の抗議活動がほぼ2週間に及んでいるエジプトでは銀行 がこの日、営業を再開。当局は短期国債の入札を実施した。先週の エネルギー省発表によると、ニューヨーク原油先物の引き渡し地点 となるオクラホマ州クッシングの原油在庫は6年ぶりの高水準に積 み上がっている。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントル イス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「エ ジプト情勢は収拾に向かいつつあるようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前 営業日比1.55ドル(1.74%)安の1バレル=87.48ドルで終了し た。1月27日以来の安値。過去1年では23%値上がりしている。

◎欧州株:5日続伸、08年9月以来の高値-ソーラーワールドに買い

欧州株式相場は5営業日続伸し、ストックス欧州600指数は 2008年9月以来の高値を付けた。世界的に景気回復の勢いが増しつ つあるとの観測から買い優勢となった。

ドイツの太陽光パネルメーカー、ソーラーワールドは6.7%高。 通年のEBIT(利払い税引き前利益)が26%増加したことが好感 された。ドイツのスポーツ用品メーカー、アディダスは3.6%上昇。 ヘルベルト・ハイナー最高経営責任者(CEO)が今年の中国売上 高が10億ユーロに上るとの見通しを示したことが買いを誘った。

レーシングカーチームのマクラーレンに部品を供給している英 ウメコは4.9%上げた。傘下パットンエアの売却に関して交渉中で あると発表したことが手掛かり。

ストックス欧州600指数は前週末比1%高の288.74で終了。 5日続伸は8週間ぶりとなった。同指数は2010年5月に付けた安 値水準から24%上げている。

JPモルガン・チェースの欧州株ストラテジー責任者、ミスラ ブ・マテイカ氏(ロンドン在勤)は、「回復は幅を広げつつある」と 述べ、「リスクリターンはまだ魅力的で、利益が依然として後押しし ている」と続けた。

7日の西欧市場では、ギリシャとアイスランドを除く16市場で 主要株価指数が上昇した。

クレディ・スイス・グループやアルセロール・ミタルなどの企 業が決算を今週発表する。

◎欧州債:ポルトガルなど高債務国の国債が下落-臨時首脳会議に失望

欧州債市場ではポルトガル国債を中心に高債務国の国債相場が 下落した。域内の首脳臨時会議が開催されたものの救済基金をめぐ る意見の相違を解消できなかったことから、調達コストが上昇する との懸念が広がった。

スペイン国債も下げた。ポルトガル10年債のドイツ10年債に 対するスプレッド(上乗せ利回り)は3営業日連続で拡大。ポルト ガル政府は銀行引き受け方式で5年債を入札した。

一方、ドイツ2年債は上昇。この日発表された12月の製造業新 規受注がエコノミスト予想よりも悪化したことが背景にある。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の債券ストラテジス ト、ピーター・チャットウェル氏は、「首脳会議は支援要因とならな かった」と指摘。さらに「われわれは新たな供給に一段と神経質に なるだろう」と述べた。

ロンドン時間午後4時20分現在、ポルトガル10年債利回りは 前週末比10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

7.15%。ドイツ10年債とのスプレッドは390bpに広がった。ス ペイン10年債利回りも10bp上昇の5.25%、イタリア10年債利 回りは8bp上昇し4.68%となった。

独10年債利回りは3.25%。一時は2010年2月22日以来の 高水準となる3.29%まで上昇した。独2年債利回りは09年8月11 日以来の高水準を付けた後、8bp低下の1.36%となった。

◎英国債:2年債下落、利回り2年ぶり高水準-物価上昇で利上げ観測

英国債市場では2年債が下落、同利回りは2年ぶり高水準を付 けた。目標を上回るインフレ率で、イングランド銀行(英中銀)が 年内に利上げを余儀なくされるとの観測が広がった。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査によると、キン グ総裁率いる金融政策委員会(MPC)は10日の会合で政策金利を 過去最低の0.5%に据え置くと、回答者62人全員が予想している。 インフレ率は目標2%のほぼ2倍の水準にある。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの為替ストラテジスト、 ニール・メラー氏(ロンドン在勤)は、「今週の利上げはないとみて いるが、発言内容が重要だ。一部のMPCメンバーは、インフレを 放置することの影響について明らかに懸念を強めている」と語った。

2年債は続落。利回りは2009年2月以来の高水準となる

1.63%を付けた後、前週末比3ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇の1.55%となった。同国債(表面利率4.5%、2013 年3月償還)価格は0.07ポイント下げ106.005。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 森 茂生 Shigeki Mori +1-212-617-6107 smori1@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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