米国株:上昇、ダウ平均6日続伸-相次ぐM&A発表で

米株式相場は上昇。ダウ工業株 30種平均は6営業日続伸となった。企業の買収発表が相次いだこと から、楽観的な見方が広がった。

米臨床診断システムメーカーのベックマン・コールターが高い。 米産業機器メーカーのダナハーが同社を68億ドルで買収することで 合意した。海洋掘削請負会社の英エンスコ・インターナショナルが 73億ドルでの買収で合意した同業のプライド・インターナショナル も上昇。米保険会社ウエスコ・ファイナンシャルは、資産家ウォーレ ン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイ が同社の未保有株(19.9%)取得をめぐり、ウエスコ取締役会から 支持を取り付けたことをきっかけに、買い進まれた。

S&P500種株価指数は前週末比0.6%高の1319.05。終値 では08年6月以来の高値。ダウ工業株30種平均は69.48ドル (0.6%)上昇の12161.63ドルと、昨年11月以来の最長となる 連続高を更新した。

シルバークレスト・アセット・マネジメント・グループ(ニュー ヨーク)のスタンリー・ナビ副会長は、「活気が戻りつつある」と指 摘。「企業は大量の現金を保有しているため、機会を求めてほかの会 社に注目し続けるべきだ。M&A(企業の合併・買収)は今後も増え るだろう。これは景気に対する楽観的な見方を示唆しており、株価に とっては好ましいことだ」と述べた。

売上高の改善

ダウ30種平均は先週、08年6月以来初めて1万2000ドル台 を回復して終了した。米製造業活動の拡大や失業率の低下が好感され た。ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種銘柄で 1月10日以降に決算を発表した企業のうち、1株当たり利益がアナ リスト予想を上回ったのは全体の約4分の3となっている。

S&P500種銘柄のうち売上高が予想を上回った企業の割合は、 4年ぶり高水準となり、1936年以来最大の米国の株価上昇を支えて いる。ブルームバーグが集計したデータによると、S&P500種企 業で昨年10-12月期に売上高がアナリスト予想を上回った企業の 割合は先週末時点で72%と、少なくとも2006年以来で最高となっ た。その中にはキャタピラーやユナイテッド・パーセル・サービス (UPS)といった景気のバロメーターとなる建設・運送業も含まれ ている。

米企業利益はウォール街の予想を7四半期連続で上回ってきたが、 売上高は08年以降に平均で予想を下回っていた。ペン・キャピタ ル・マネジメントは予想外の売上高の伸びについて、企業が人員解雇 や工場閉鎖を止められるほど景気が拡大していることを示していると 指摘する。

ペン・キャピタルの運用担当者、エリック・グリーン氏は、「コ スト削減はこれ以上無理な段階まできていたため、売上高の伸びが必 要だった」と発言。「しかし、それは今実現している。多くの企業で 売上高が伸びており、伸びが継続すれば、業績への影響も大きくなる だろう。これは株式相場にとって非常に大きなプラス材料だ」と述べ た。

ブルームバーグのデータによれば、世界のM&Aの総額は昨年第 4四半期に6683億ドルと、08年第3四半期以来の高水準となった。 今年発表済みの買収総額は2079億ドルで、このうちの54%は米企 業が標的の案件となっている。

ベックマン・コールターは9.9%高。ダナハー発表によると、 同社はベックマン・コールターの発行済み株式の公開買い付け(TO B)を7日以内に開始する。買い付け価格は1株当たり83.50ドル。 ダナハーでは今回の買収額について、買収観測が浮上し始める前日の 昨年12月9日のベックマン・コールター終値を約45%上回る企業 評価としている。

プライドも高い

プライド・インターナショナルは16%高。エンスコはプライド 1株につき、現金と株式合わせて41.60ドルで買収する。これによ り、世界2位の海洋掘削請負会社が誕生することになる。

ウエスコは1.8%高。バークシャーはウエスコの未保有株を5 億4760万ドルで取得することについて、ウエスコ取締役会から支 持を取り付けた。バフェット氏は、将来的なリーダーシップ交代に備 え、バークシャーが保有する資産の簡素化を模索している。

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