東洋紡株が5カ月ぶり下落率、4-12月大幅増益も進ちょく率6割台

東洋紡株が午後1時の決算発表後に 急落、一時前週末比5.1%安の150円と昨年8月31日(5.8%安)以 来、約5カ月ぶりの日中下落率を記録した。デジタル家電、自動車向 けフィルム・機能樹脂の数量増などで、昨年4-12月の営業利益は前 年同期比2倍以上に膨らんだが、通期予想に対する進ちょく率は6割 台にとどまり、計画未達を懸念する売りに押された。

発表によると、2010年4-12月の連結営業利益は、前年同期比

2.6倍の149億円。フィルム・機能樹脂事業、自動車関連素材など産 業マテリアル事業が増収増益となり、原料高の悪影響を受けたアクリ ル繊維などの苦戦を補った。ただ、好調を維持してきた液晶・光学用 途、電子部品向けフィルムは、4-12月期の後半から一部ユーザーの 生産調整の影響を受けているという。前期比92%増の220億円で据え 置いた11年3月通期の営業利益予想220億円対する進ちょく率は 68%となっている。

独立系調査会社TIWの高橋俊郎アナリストは、最近の東証株価 指数の上昇とともに東洋紡株も上がっていたが、決算内容について「何 も材料となるものはなかった」と指摘。日清紡ホールディングスや帝 人、東レなどの競合企業が好決算だったにもかかわらず、東洋紡は「上 方修正もなく、営業利益の進ちょく率が低い」点が分かり、利益確定 の売りが出ているとの認識を示した。

東洋紡株は年初来、きょう午前の取引で付けた高値162円まで 12%上昇。同期間の東証1部33業種の繊維製品指数は15%上げてお り、業績、株価パフォーマンスの劣勢が確認される格好となった。

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