金と銀:ETP通じた投資は計8兆4000億円-強気相場の継続を示唆

貴金属相場の1月のパフォーマン スは過去20年で最悪だった。それでもなお、投資家は相場上昇を見込 んで1020億ドル(約8兆4000億円)を投資し、投資家の金保有量は 4行を除く全ての中央銀行を上回っている。銀については米国の約12 年間の採掘量をしのぐ。

ブルームバーグの調査で過去2年間の相場予想が最も的確だったア ナリスト5人の予想中央値によると、銀相場は年末までに最大24%、 金相場は20%、それぞれ上昇するとみられる。UBSは、銀の工業用 需要が少なくとも1990年以降で最高に達し、金関連のETP(上場取 引型金融商品)販売量は過去2番目の高水準を記録すると予想してい る。

金相場の10年間に及ぶ上昇を背景に、ジョン・ポールソン氏やジ ョージ・ソロス氏らファンドマネジャーが金に投資し、中央銀行は数十 年ぶりに金準備を増やしている。銀については写真フィルム向け需要が 減退したものの、太陽電池パネルやプラズマテレビなどさまざまな用途 が新たに加わり、工業用で最も利用される貴金属となっている。2000 年末以降の株価上昇率は9%、米国債のリターン(投資収益率)は 67%だが、金相場は5倍に、銀は6倍に高騰している。

パーマネント・ポートフォリオ・ファンズ(サンフランシスコ)で 約100億ドル相当の運用に携わるマイケル・クジオ氏は「銀の上昇率が 金を上回ったとの報告を見て、にやりとせざるを得なかった」と語る。 「昨年大幅に上昇後、一部の投資家は資金を引き揚げている。マクロ経 済環境を見ると、世界各地の不安定な情勢や世界的な通貨の価値低下な どの要因はいずれも強材料だ」と指摘した。

スタンダード・アンド・プアーズのGSCI貴金属指数は1月に

6.5%下げ、低下率は1月としては1991年以降で最大だった。金現物 相場は6.2%、銀現物は9.3%、それぞれ下落した。

金と銀の相場見通し

ブルームバーグのアナリスト調査によると、銀は今年1オンス当た り36ドルと、現行の29.1375ドルから上昇するとみられ、金は現行 の同1348.85ドルから1620ドルに上昇すると予想されている。

ブルームバーグが集計したデータによると、金に裏付けされたET Pを通じた投資家の金保有量は昨年12月以降4.1%減少したものの、 2028トン、880億ドル相当に上っている。英調査会社GFMSによる と、ETPは昨年、投資需要の21%を占めた。銀に裏付けされたET Pの銀保有量は4.4%減の1万4511トンで、約140億ドルに相当する。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズ(オハイオ州)で138 億ドル相当の運用に携わるピーター・ソレンティーノ氏は「金相場は静 かになるだろう」と予想。「それが堅調で健全な金の段階的な上昇の特 徴だ。さらに若干下押し圧力がかかるものの、その後、期間は予測でき ないが横ばいで推移し始める」との見通しを示した。

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