ユーロが反発、米雇用統計後のドル高一服-ドル・円は82円台前半

東京外国為替市場ではユーロが反発 し、対ドルで1ユーロ=1.36ドル台を回復した。米失業率の低下や米 長期金利の上昇を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが進んだ前週末の反 動が出た。ユーロは対円でも一時、1ユーロ=112円台を回復。一方、 ドル・円相場は1ドル=82円台前半で小幅な値動きに終始した。

ユーロ・ドル相場は前週末に1月24日以来の水準となる1.3544 ドルまでユーロ安・ドル高が進んだが、この日の東京市場では一時、

1.3624ドルまでユーロ高が進行。欧州中央銀行(ECB)のゴンサレ スパラモ理事は、スペイン紙ABCとのインタビューで、今年末までに インフレ率が低下し始めなければ、金利が上昇する必要があるとの認識 を明らかにした。

ユーロ・円相場も111円台半ばから一時、112円06銭まで上昇。 その後は112円ちょうどをやや下回る水準でもみ合う展開となった。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の塚田常雅グループマネージャーは ユーロの反発について、特に何か材料が出ているわけではないが、「相 対的に株価が堅調だったということもあり、少し戻している」と説明。 その上で、今後については、「株価などリスク資産の上昇が継続しうる のかどうかと、エジプト問題も含めた新興国の経済動向。引き締めを強 化している国の資産価格も含めた新興国市場の動向により、市場のリス ク選好度がどう変化するかが一つのポイントになる」と語った。

ドル高一服

前週末の米国市場では、1月の米雇用統計で悪天候の影響で非農業 部門の雇用者数が予想を大幅に下回る伸びとなったものの、失業率が市 場予想に反して低下したことを手掛かりに、10年債利回りが一時

3.66%と、昨年5月4日以来の水準まで上昇。外国為替市場ではドル 買いが優勢となった。

ドル・円相場は日米金利差の拡大を背景に一時、1週間ぶりとなる 82円47銭までドル高・円安が進行。しかし、その後はドル高も一服 し、この日の東京市場では対ユーロでのドル売りと円売りに挟まれ、 82円16銭から82円31銭とわずか15銭の狭いレンジで取引された。

日興コーディアル証券国際市場分析部の為替ストラテジスト、松本 圭史氏は、米雇用統計発表後にドル高が進んだが、統計内容については 判断が難しく、「いいとこ取りの感も否めない」と指摘。そうした中、 ドル・円相場は引き続き方向感が決め難い状況で、今週も米国債の入札 を受けた米長期金利の動向や米国株、春節明けの中国株といった材料に 振らされながら、レンジ相場が続く可能性が高いと語った。

米国市場の動向注視

今週は米国で3年債320億ドル、10年債240億ドル、30年債 160億ドルの入札が実施される。また、9日には米連邦準備制度理事会 (FRB)のバーナンキ議長が下院予算委員会で証言する。

松本氏は、バーナンキ議長の証言について「イベントとして注目は しているが、おそらく3日の講演の踏襲で、材料視し難いというのがマ ーケットの本音だろう」と話す。

バーナンキ議長は3日の講演で、景気回復が根付いたと金融当局者 が確信するには、十分な期間にわたり、強い雇用創出が続くことが不可 欠だと述べた。

一方、ラガルド仏財務相はユーロが弱いドルと人民元の犠牲になっ ており、世界の外為相場の不均衡を是正する必要があるとの認識を示し た。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が同相のフランス 5とのインタビューを引用して伝えた。

ECBの早期利上げ観測を背景に、ユーロは2日に対ドルで一時、 約3カ月ぶりの高値となる1.3862ドルまで上昇。しかし、3日の定例 理事会後のトリシェ総裁の会見がややハト派的なトーンだったことで、 その後は下落に転じていた。

中国動向

米財務省は4日公表した為替報告書で、人民元について「もっと急 速な上昇が必要」と指摘しながらも、中国を為替操作国と認定すること は避けた。

中国株式相場は春節(旧正月)のため8日まで休場。取引は9日に 再開される。

三菱UFJ信託銀の塚田氏は、「中国の生産と原材料価格の上昇と いった問題、さらにそこから先の新興国の金融引き締めへの思惑、また 先進国についてはコストアップ・インフレーションの影響といったこと が実際にリスク資産価格にどのような影響を与えるのかが焦点になる」 と指摘した。

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