米国株(4日):上昇、失業率低下や企業の業績改善で

米株式相場は上昇。一時は売り優 勢の展開だったが後半に戻し、S&P500種株価指数は2008年6 月以来の高水準に押し上げられた。1月の米雇用統計で市場予想に 反して失業率の低下が示されたほか、より多くの企業業績が市場予 想を上回ったのが好感された。

食肉加工で米最大手のタイソン・フーズとネットワーク分析の JDSユニフェーズは上昇。両社が発表した四半期決算の利益がア ナリスト予想を上回ったのが手掛かりだった。保険会社のエトナも 値上がりした。予想を上回る決算と増配が材料視された。スマート フォン(多機能携帯端末)の「ブラックベリー」を製造するリサー チ・イン・モーション(RIM)も高い。モルガン・スタンレーに よる株式投資判断引き上げが背景。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1310.87。週間ベー スでは2.7%上昇し、それまでの2週連続安から反転した。ダウ工 業株30種平均は29.89ドル(0.3%)上昇の12092.15ドル。

ソラリス・アセット・マネジメント(ニューヨーク)のティモ シー・グリスキー最高投資責任者(CIO)は、「速度は遅いが安定 した回復だ」と述べ、「エジプト情勢不安の中にあっても相場は底堅 い。これは米経済のファンダメンタルズが改善していることに関係 しているはずだ」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、1月10日以降に 四半期決算を発表したS&P500種採用企業287社のうち、約4分 の3がアナリスト予想を上回る1株当たり利益を計上した。

米雇用統計

1月の非農業部門雇用者は、大雪などの天候が影響し、予想を 大幅に下回る伸びだったものの、失業率は市場予想に反して9%ま で低下した。これは2009年4月以来の低水準だ。

米労働省が4日に発表した1月の雇用統計によると、非農業部 門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比3万6000人増 加と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中 央値(14.6万人増)を大きく下回った。前月は12万1000人の増 加だった。

グロース氏

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)のビル・グロース氏は、少なくとも向こう12カ月は、米金融 当局による利上げの可能性は低いとの見方を示した。

同氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、当局は恐 らく、利上げを検討する前提として最低で1カ月当たり20万人 の雇用増が見られることが望ましいと考えているだろうと述べ た。

朝方は一時、売り優勢の場面があった。米国債利回りが上昇し、 借り入れコストの上昇が景気回復を減速させるとの懸念につながっ たのが背景だ。

テーミス・トレーディングの株式トレーディング共同責任者、 ジョゼフ・サルッツィ氏は、「利回り上昇は株価に打撃を与えるとい うことだ」と述べた。さらに同氏は、「明るい経済ニュースは、今は 株価にとって悪材料にもなり得る。それは金利が上昇する可能性が あるからだ」と続けた。

タイソン、JDS

タイソンは5.7%高。昨年10-12月(第1四半期)の利益は、 一部項目を除くと1株当たり75セント。ブルームバーグがまとめ たアナリスト15人の予想平均(62セント)を上回った。豚肉と鶏 肉が好調だった。売上高は15%増の76億2000万ドル。前年同期 は66億4000万ドルだった。

JDSは25%の急伸。10-12月(第2四半期)の項目別1株 当たり利益がアナリスト予想を49%上回った。

エトナは12%高。同社の取締役会は1株当たり15セントの現 金による四半期配当を承認した。従来は年4セントだった。10-12 月(第4四半期)決算は1株当たり利益が63セントと、アナリス ト予想平均の62セントを上回った。

RIMは1.6%高。モルガンSはRIMの株式投資判断を「ア ンダーウエート」から「イコールウエート」に引き上げた。

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