ビル・ミラー氏が投信ランキングで首位-株式市場「大循環」で復活

昨年最も下落した株式が10年ぶり の大幅高を演じて投資信託の運用成績が回復しており、先進国と銀行、 アジアの輸出企業主導で世界的な株高が持続する可能性が示唆されて いる。

ブルームバーグの集計データによれば、MSCIオールカントリ ー・ワールド指数の構成銘柄で2010年の騰落率下位100銘柄のグル ープは先月、5.3%上昇した一方、昨年の上位銘柄は2.6%下落した。 投資家は新興国から先進国にシフトし、欧州の銀行株に投資する一方 で資源株を売却。韓国の電子機器関連の輸出株を買いつつインドの消 費関連株を敬遠している。こうした動きは全て、今回の強気相場の開 始以降で最も速いペースで進行中だ。

資産運用会社アルテミス・インベストメント・マネジメントやI NGインベストメント・マネジメントによれば、市場のシフトは、新 興国がインフレ対策で利上げに動く中で欧米が世界の経済成長を支え ていくという見方の高まりを反映しているという。これを追い風に、 著名ファンドマネジャーのビル・ミラー氏が手掛ける40億7000万 ドル(約3300億円)規模のレッグ・メイソン・キャピタル・マネジ メント・バリュー・トラストは投信ランキングで首位に躍り出た。ブ ルームバーグ・データによると、10年は同種のファンドの98%を下 回る運用成績だった。

アルテミスの運用担当者、ジェーコブ・デツシュレック氏は「強 気相場が持続するには、相場上昇の範囲が広がる必要がある」と述べ、 それがなければ「過熱したバブルが多く発生するだろう」と予想した。

市場のシフトで世界の株式相場が1月としては過去5年で最大の 上昇を演じたのは、景気や企業収益の伸び鈍化でバリュエーション(株 価評価)が低下した銘柄への投資リスクを投資家が一段と積極的に取 っていることの表れだ。ブルームバーグのデータによれば、年初から の上昇率上位100銘柄の株価純資産倍率(PBR)が2倍に対し、下 位銘柄は5.6倍。

今年の相対的なパフォーマンスを、バンク・オブ・アメリカ(B OA)メリルリンチは1月27日付リポートで「大循環」と呼んだ。 昨年好成績を上げたファンドマネジャーの一部が損失を負う一方で、 成績の悪かった運用者がリターンを高めている。ミラー氏(61)のフ ァンドは2月1日までに5.4%上昇。シスコシステムズなどの保有銘 柄の反発が寄与し、ライバルの91%を上回る運用成績となっている。

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