豪中銀:今年の成長率予想を4.25%に上方修正-洪水特需

オーストラリア準備銀行(中央銀 行)は、2011年の経済成長率見通しを前回予想から引き上げた。洪 水被害からの復興が7-12月(下期)に進展するためとしている。 また、その結果、労働市場や賃金への圧力が高まるとみている。

豪準備銀は4日に公表した金融政策四半期報告で、11年の成長 率見通しを4.25%に上方修正した。昨年11月時点では3.75%とし ていた。今年の消費者物価指数(CPI)の伸び率については、従来 の2.75%から3%に見通しを引き上げた。

準備銀は「最近の洪水は短期的な国内総生産(GDP)に重大な 影響を与えるだろう。昨年10-12月期と今年1-3月期の成長率は、 被害がなかった場合と比べて著しく低くなる見込みだ。その後、石炭 生産の持ち直しや復興作業の進展につれて、4-6月期に力強く回復 する」との予想を示した。

報告発表後、豪ドルは約1カ月ぶり高値に上昇。過去2回の会合 で政策金利を4.75%に据え置いた準備銀が、利上げを再開するとの 見方が強まった。シドニー時間午後1時4分(日本時間午前11時4 分)現在、1豪ドル=1.0187米ドルと1月3日以来の高値を付けた。 発表前は1.0144米ドルだった。

追加利上げか

ICAPオーストラリアの上級エコノミスト、アダム・カー氏は、 「明らかにタカ(物価重視)派的だ。準備銀は政策金利を長期にわた って低水準にとどめたいとは考えていない」と指摘した。同氏は、遅 くとも5月までに追加利上げがあると予想している。

豪経済は、豪ドル高で輸入物価が下落。また、過去7回の利上げ を受けて消費支出が鈍っている。一方で、中国への鉄鉱石や石炭輸出 の急増を背景に労働需給は逼迫(ひっぱく)。この日の成長見通し上 方修正は、こうした状況を反映している。

準備銀はその上で、CPIは平均して向こう2年間、準備銀の目 標水準である2-3%の範囲内に収まるとの見方も示した。

労働者の奪い合いも

四半期報告は「相対価格の大きな変化に対し構造調整が進む中、 一部のセクターでは生産能力に対する圧力が生じる可能性が高い」と 分析した。

また、大半の企業は従業員の採用に関して著しく困難な状況には ないとした上で、「労働需給が一段と逼迫するにつれて、賃金は今後 徐々に上昇する見通しだ」と指摘。洪水からの復興の過程で、建設業 界は、鉱業やエネルギー業界と人材を奪い合う事態になるとの見方を 示した。

クイーンズランド州の洪水の影響については、10-11年のGD Pを0.5ポイント押し下げる可能性がある一方で、今四半期のインフ レ率を0.25ポイント押し上げると予想した。

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