2月3日の米国マーケットサマリー:30年債は9カ月ぶり高利回り

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3632 1.3811 ドル/円 81.60 81.55 ユーロ/円 111.23 112.63

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,062.26 +20.29 +.2% S&P500種 1,307.10 +3.07 +.2% ナスダック総合指数 2,753.88 +4.32 +.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .70% +.05 米国債10年物 3.55% +.07 米国債30年物 4.67% +.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス)1,353.00 +20.90 +1.57% 原油先物 (ドル/バレル) 90.64 -.22 -.24%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで下落。昨年11 月以来最大の下げを記録した。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総 裁がインフレリスクは「広く均衡している」と述べたことから、利上 げ観測が後退した。

朝方発表された米サービス業の景況指数は2005年以来の高水 準を記録。これに反応し、ドルが上昇した。オーストラリア・ドル も主要通貨すべてに対して上昇した。貿易黒字や住宅建設許可件数 の経済統計を受けて、景気は底堅いと受け止められた。南アフリカ・ ランドはドルに対して5カ月ぶり安値に下落。エジプトでの反政府抗 議運動の影響で、高利回り資産に対する需要が後退した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場ストラテジー責任 者、ウィン・シン氏は「市場はECBのタカ派的な姿勢によって、ユ ーロに強気になり過ぎていた。トリシェ総裁はこの日、まだ下振れリ スクがあることを非常に明確に示した」と述べた。「エジプトの政情 不安が続く中、さらにリスクを回避した取引が見られるだろう」と続 けた。

ニューヨーク時間午後2時53分現在、ユーロは対ドルで1ユ ーロ=1.3637ドル。一時は昨年11月23日以来で最大となる

1.5%安の1.3609ドルまで売り込まれた。前日は1.3811ドル。 ユーロは対円では1.2%下げて1ユーロ=111円30銭。前日は 112円63銭だった。ドルは対円で81円65銭(前日81円55 銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。売り先行で始まったが取引後半でプラス圏に 浮上した。米既存店売上高がアナリスト予想を上回ったことを好感し、 小売株が値上がりした。米新規失業保険申請件数が予想以上の減少を 示したことも買い材料。

シアーズ・ホールディングスとリミテッド・ブランズが高い。リ テール・メトリクスが発表した1月の米小売り大手の既存店売上高は

4.4%増加した。市場予想は2.6%増だった。決算で利益がアナリス ト予想を上回った米自動車販売最大手のオートネーションも上昇。ビ ージェーズ・ホールセール・クラブは、同社の取締役会が身売りも含 めた戦略的選択肢の見直しを決定したと発表したことをきっかけに買 い進まれた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.2%高の1307.10。一時は0.7%下落する場面もあ った。ダウ工業株30種平均は20.29ドル(0.2%)上昇の

12062.26ドル。

ボストン・アドバイザーズの最高投資責任者(CIO)、マイケ ル・ボーゲルザン氏は、「裁量消費関連株が大きく上げている」と指 摘。「ギャップやリミテッド・ブランズなど、一部主要小売りの既存 店売上高統計で明らかに市場は押し上げられている。市場はこれまで 大体において決算を材料に動いていたが、この日も実に力強い決算が 複数発表され、上昇をけん引している」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は下落。30年債利回りは9カ月ぶり高水準に上昇した。 サービス業の景況感を示す供給管理協会(ISM)の非製造業総合景 況指数が上昇したことが手掛かり。サービス業は米経済の9割を占め る。

労働省が4日発表する1月の雇用統計では、雇用者の増加が予想 されており、これも相場の押し下げ要因となった。この日発表された 先週の失業保険申請件数は、予想を上回る減少となった。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トーマス・ディガロマ氏はISM非製造業景況指数の発表前のインタ ビューで、「雇用統計待ちの状況だ」と指摘。「予想より強い数字が 出るのではと警戒している」と加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時26分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇し3.54%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は15/32下げて、92 15/32。 2年債利回りは4bp上昇の0.70%。

30年債利回りは一時4.67%と、昨年4月27日以来の高水準を 付けた。その後は4.66%となっている。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は大幅反発。2週間ぶり高値に上昇した。 エジプトの混迷が深刻化し、逃避先としての金需要が高まった。銀も 急伸し、同じく2週間ぶり高値を付けた。

カイロのタハリール広場では、ムバラク大統領の即時辞任を求め る反政府派と親ムバラク派がこの日も衝突、銃発砲の事態に悪化した。 野党勢力のムスリム同胞団はイスラエルとの平和条約を見直す権限が 議会にあると主張した。中東不安はイエメンに波及し、首都サヌアで は反政府、および親政府派が集結し、数万人規模のデモが行われた。

MFグローバルのアナリスト、トム・ポーリッキ氏(シカゴ在勤) はリポートで、「抗議活動が広がっているという事実は、相互に刺激 しあっているということを示唆する。今年は中東革命の年になるかも しれない」と述べた。「新しく誕生する各政府とイスラエルの緊張が 高まれば、質への逃避で金属相場は高値を維持するだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比20.90ドル(1.6%)高の1オンス=1353ドルで終 了した。一時は中心限月としては先月20日以来の高値となる

1356.60ドルまで上昇した。

銀3月限は1.6%高の1オンス=28.728ドルで引けた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。ユーロが対ドルで昨年11月以 来の大幅安になったことを嫌気し、売りが出た。欧州中央銀行(EC B)のトリシェ総裁が早期の利上げを示唆しなかったことがユーロ売 りのきっかけ。

ドルの上昇を受けて、ドル建てで取引される商品の投資妙味が薄 れた。1バレル=92ドルをやや上回る水準に控えるテクニカルな抵抗 線の上抜けに失敗したことも売りを誘った。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は、「原油相場 は世界の景況感見通しに左右されている。92ドル超に控えるテクニカ ルな抵抗線の突破に失敗した後、ドル高・株安が材料になっている」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比32セント(0.35%)安の1バレル=$90.54ドルで終了した。

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