新日鉄と住金:経営統合に向け検討開始、世界2位規模に

粗鋼生産国内1位の新日本製鉄と 同3位の住友金属工業は3日、来年10月1日をめどに両社を統合する べく検討を開始することで合意したと発表した。統合が実現すればアル セロール・ミタルに次ぐ世界2位規模の会社となる。

合併による事業持ち株会社形態での統合を目指す。遅くとも来年 4月をめどに合併契約を締結する。統合会社の名称や統合比率は両社 協議のうえで決定する。

発表資料によると、新日鉄の連結売上高は4兆1000億円(2011年 3月期見込み)、住金は1兆5000億円。11年の粗鋼生産は新日鉄が 3448万トン、住金が1332万トン。10年3月末現在の従業員数は新日鉄 が5万2205人、住金が2万3674人。

鉄鋼連盟のホームページによると、2009年の世界の粗鋼生産 (実績)順位は新日鉄が6位、住金が23位。

新日鉄の宗岡正二社長は都内で開かれた記者会見で、統合後の粗 鋼生産能力について、アルセロール・ミタルに次ぐ「世界2位」規模 となると述べた。

住金の友野宏社長は共同会見の席上、2010年の両社合計の実績が 4780万トンだったことを明らかにした。

宗岡社長は統合の意義について、「両社がこれまで培ってきた経営 資源を結集し、得意領域の融合と相乗効果を創出することにより、グ ローバル戦略を加速化させる」とし、「資源と人材の確保に大変有効」 との見方を示した。提携関係にある神戸製鋼との関係については、 「現状を維持する。これからも関係を継続する」ことを明らかにし た。ただ資源大手との交渉力に関しては「増すとは思っていない」 と慎重な見方を示した。

住金の友野社長は「統合後の粗鋼生産能力の目標は持っていない」 とし、人事に関しては、「雇用を大切にすることを前提にして再配置す る」方針を示した。統合後の利益見通しについて、友野社長は「これか ら詰めていく」とした上で、「技術力、バランス力、量で勝負していき たい」と語った。

新日鉄と住金が経営統合の検討を開始したことについて、海江田万 里経済産業相は「高く評価している。経済実現目指す新成長戦略と合致 しており、経産省としても最大限支援すべく施策を講じたい」との談話 を発表した。

菅直人首相は3日夕、記者団に対し「グローバルないろんな経営統 合が他の分野でも進む中での経営陣の判断と理解している」と評価し た。

マツダの尾崎清専務兼最高財務責任者(CFO)は決算会見の席 上、「鉄鋼業界の統合は歓迎。統合効果を還元してほしい」と期待感を 示した。

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