大和ハウス:リート上場の検討再開、2012年にも-物流・商業で

住宅最大手の大和ハウス工業は物流 や商業施設を投資対象とする不動産投資信託(リート)を上場する方針 だ。不動産市況の悪化で計画を断念して以来、2年半ぶりに上場の検討 を再開した。不動産市況の回復をにらみ、すでに手掛けている住宅関連 以外にもリート運用の範囲を拡大する。

大和ハウス工業の取締役上席執行役員の香曽我部武氏は3日、大阪 本社でブルームバーグ・ニュースのインタビューに答え、「4月中に体 制を整え、2012年中の上場を目指す」と述べた。上場時の資産規模は 1500億-2000億円を目標とし、将来的には5000億円程度まで拡大した い考えを示した。

同社は08年夏に進めていたJリートの上場計画を断念。その後も リーマン・ショックなどで市場が冷え込み、07年の産業ファンド投資法 人以来上場は途絶えている。しかし、日本銀行が昨年12月から始めた Jリート買い入れ効果で、投資口(株価に相当)も上昇傾向にあり、香 曽我部氏は上場にとって「タイミングは良い」と判断している。

大和ハウスは、大和ハウス・モリモト・アセットマネジメントを通 じ、すでに賃貸住宅関連のリート運用は手掛けているが、物流・商業施 設の上場は初めてになる。現在、東証には35のリートが上場。一時は 上場廃止も目立ったが、東急不動産が住宅や商業施設で運用するリート の上場を計画するなど上場再開の機運が広がっている。

大和ハウスの香曽我部氏は、物流・商業施設などで運用するリート 上場のメリットについて、リートに自社が開発した倉庫やショッピング モールを売却して、その資金を再投資に回すことができる点などを挙げ た。物流と商業を1つのリートにまとめるか個別に運用するかについて は今後詰めるという。

みずほ証券の並木幹郎アナリストは、最近のJリートの投資口の上 昇は「新規上場を後押しすることになる」などと指摘した。また、三鬼 商事が発表した12月末の東京都心のオフィス空室率は8.91%と8月末 の過去最悪の9.17%から低下するなど、商業施設関連の指標には回復の 動きも見られる。

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