エジプト反体制派ムスリム同胞団:ムバラク後の政治で一定の役割も

エジプトの反体制組織で事実上の最 大野党、ムスリム同胞団はムバラク大統領に対する自発的な街頭デモ にすぐには同調しなかったが、ここにきて同国政治の将来を構築する ことに貢献するための態勢を整えつつある。

ムスリム同胞団は今回の民衆蜂起発生から数日後に公にデモを支 持し、30年にわたるムバラク大統領の支配の終了と新憲法の制定、開 かれた選挙、全党による新たな政権樹立という目標を共有していると 宣言した。2月1日にムバラク大統領が再選を目指さないと表明した ことで、草の根運動にたけた同胞団は優位に立てる可能性がある。

英エクセター大学でアラブ政治を教えるエジプト人講師、オマ ル・アショル氏は同胞団について、「エジプトでは最もよく組織され、 人気が高く、会員構成や指導層の面でヒエラルキーを持つ団体だ」と 述べ、「現時点での関与は大きくないものの、ムバラク後の時期には一 定の役割を持つ可能性がある」と指摘した。

ムバラク大統領が生まれた1928年創設の同胞団は、欧米やイスラ エルがテロ組織と見なしているパレスチナ自治区のイスラム原理主義 組織ハマスなど、世界的なイスラム運動に影響を与えている。同胞団 はエジプトでは政治活動を禁止されているが、同国情勢が変化すれば 組織の役割に関する懸念を和らげる必要性が出てくる可能性もある。 現状では同胞団メンバーが選挙に出馬する場合、無所属候補として立 候補しなければならない。

ムバラク政権に複数回逮捕された経験のある同胞団の上級指導者、 エサム・アルエリアン氏は電話インタビューで、反体制派は団結して いると説明。同胞団が「独裁的で腐敗した体制から全員に平等の権利 を保証する市民による民主主義への移行」を確実にするため「リベラル 派や政教分離の世俗主義者、共産主義者および全ての階層」と協力して いることを明らかにした。

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