ECB:インフレとの闘いに新たな材料-きょう政策委員会

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ 総裁が利上げも辞さない姿勢を示して金融市場に衝撃を与えてから3 週間経つが、同総裁がインフレに強硬姿勢を取る理由がさらに浮上し ている。

1月のユーロ圏インフレ率は前年同月比2.4%上昇と、約2年ぶ りの大幅な伸びを示した。輸入物価上昇率が29年以来の高水準とな っているドイツでは労働者が賃上げを要求し、エジプトの政情不安の 影響で原油も値上がりしている。トリシェ総裁にとってのリスクは、 欧州が債務危機を克服する前にECBが利上げすることについて、イ ンフレを抑制するためとの説明で投資家を納得させられるかどうかだ。

ノムラ・インターナショナル(ロンドン)の欧州担当シニアエコ ノミスト、イエンス・ソンダーガード氏は「綱渡りの状況だ」とした 上で、「総裁は、市場を動揺させずに、労働組合に働き掛け説得する ことを試みている」とし、種々の期待に対し微調整が進められている と指摘した。

トリシェ総裁は1月13日、インフレ抑制に必要な措置を実施す ると表明し、ECBの姿勢転換を示唆。これを受けてユーロ相場は上 昇し、債券価格は下落した。その後、一部の政策当局者らは利上げ期 待を鎮めようとしたが、ECBのビニスマギ理事が先週、輸入物価上 昇はもはや無視できないと警告したことで、利上げをめぐる議論が再 燃している。

ブルームバーグ・ニュースによるエコノミスト調査によると、E CBは3日の定例政策委員会で政策金利を過去最低の1%に据え置く と、回答者58人全員が予想している。決定は現地時間午後1時45 分(日本時間同9時45分)に発表される予定。トリシェ総裁はその 45分後に記者会見を開く。

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