無担保コール取引残高は半年ぶり高水準、日銀オペによる調達が減少

短期金融市場では、金融機関同士 が資金を貸し借りする無担保コール取引が半年ぶり高水準に膨らんでい る。日本銀行の潤沢な資金供給姿勢に対する安心感から供給オペによる 必要以上の資金調達が回避され、オペは連日の札割れとなっており、金 融機関は市場での資金手当てを増やしている。

短資協会によると、2日の無担保コール取引残高は前日比2861 億円増の5兆2724億円と、昨年7月28日以来の高水準になった。昨 年12月末に取引が落ち込んだ後、残高は徐々に回復し、1月末にかけ て増加ペースが加速していた。

セントラル短資の金武審祐執行役員は、日銀の供給姿勢に対する 信頼感の表れだと指摘。「いつでも必要な資金が確保できる状況にある ため、日銀オペで無理に余分な資金を調達するようなことはせず、必要 額を市場の翌日物取引で調整している」という。

無担保コール翌日物の加重平均金利は今年に入ってやや強含みの 傾向にあり、地方銀行や都市銀行の調達意欲がしっかりしている。自行 に対する他行の与信枠をチェックする試し取りも見られる。

日銀の供給手段の主軸である共通担保オペは、金融機関の応札額 が通知額を下回る札割れが続いており、資金調達意欲はむしろ減退して いる。日銀が設定するオペの期間が金融機関の都合に合わない場合は、 応札を控える傾向があるという。

自律調整と市場機能

オペの札割れが続いた結果、2日の当座預金残高は16.4兆円と 約4カ月半ぶりの水準まで減少。無担保コール翌日物の調達意欲が高ま る要因になっているが、調達金利は共通担保オペの0.10%を下回り、 必要額を安く調達できる点で資金繰りが効率化している。

セントラル短資の金武氏は、「各銀行とも超過準備(利息0.1%) をできるだけ回避しようとしている」と指摘したうえで、「市場自ら必 要以上の資金を拒否することで、市場機能が保たれている」という。実 際、準備預金の積みの進ちょく率かい離幅はプラス9%台で、前月の同 時期(プラス14-15%台)に比べて抑えられている。

この日の全店共通担保オペ1.2兆円(2月7日-3月22日)の 応札額は3053億円にとどまる札割れ。同オペの札割れは17回連続と なった。日銀は金融機関の需要を上回る1兆円超のオペを連日通知して おり、金額無制限オペに近い形だ。

国内大手金融機関の資金担当者は、オペの期間が長く使いづらい との声に応えて短いオペも実施されたという。この日は期間の短い本店 オペ8000億円(2月4日-15日)が3週間ぶりに実施されたが、応 札額は5730億円にとどまる札割れだった。

大手金融機関の担当者は、資金調達に対する安心感が強い環境で は金利上昇も期待できないため、資金の出し手も淡々と取引に応じてい るという。当座預金の減少に伴って金利が上昇していたレポ(現金担保 付債券貸借)も0.10-0.105%の低水準で安定推移している。

社債の買い入れ

日銀がこの日実施した資産買入基金による2回目の社債買い入れ 1000億円の入札には2941億円の応札が集まり、1001億円が落札され た。案分落札利回りが0.211%、平均落札利回り格差は0.238%にな った。案分比率は83.5%。

前回12月3日の入札では2698億円の応札が集まり、1000億円 が落札された。案分落札利回りが0.151%、平均落札利回りは

0.185%だった。

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