商社決算:大幅増益、資源・アジアがけん引-三井物と丸紅は上方修正

総合商社6社の2010年4-12月期の 連結決算が2日、出そろった。石炭や鉄鉱石、原油など資源価格の高騰 が大きな増益要因となった。三井物産と丸紅は通期の業績予想を上方修 正した。ただ、豪州の洪水被害による影響や中東での政情不安による世 界景気の後退懸念など今後の見通しには不透明感もくすぶっている。

三井物産は同日、11年3月期の純利益見通しを従来予想の3200億円 から3700億円へ引き上げた。鉄鉱石や銅、原油価格の上昇が寄与すると みている。同社の最高益は08年3月期に計上した4100億円。丸紅も金属 や紙パルプ部門が好調に推移し、通期純利益が従来予想の1250億円から 1350億円へ上振れるとみている。

三菱商事の通期業績に対する純利益の進ちょく率は90%、伊藤忠商 事も91%となり、各社とも軒並み大幅増益を達成。住友商事の濱田豊作 専務執行役員は、「市況商品価格の上昇から資源関連ビジネスが増益と なり、高成長を続けるアジアや中国など新興国でのビジネスが好調だっ た」などと総括した。

一方、今後の懸念となるのが豪州での洪水被害による収益への影響 だ。各社は豪州で石炭や鉄鉱石事業を手掛けており収益寄与も高い。こ れから豪州ではサイクロンの到来時期を迎えるため事態悪化も懸念され る。

伊藤忠では1-3月期に洪水の影響で20億円前後の収益悪化を織り 込んだ。豪州の関連会社の決算期が12月期のため、双日の佐藤洋二副社 長は来年度決算にあたる4-6月期に業績への影響が出てくると話す。

エジプトでの政情不安による影響については、三井物産の松本順一 副社長が「現時点では影響は限定的」と語るように同国での事業規模は 各社とも全体資産と比べれば小さい。それでも「世界経済に与える影響 については十分注視していきたい」と三菱商事の上田良一副社長は述べ 周辺産油国に混乱が波及することへの影響に懸念を示した。

【大手商社6社の業績一覧】
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             4-12月   11年3月期   通期予想に対
                純利益     純利益予想    する進ちょく率
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三菱商事        3597( 94)     4000( 46)        90%
三井物産     2758(197)     3700(147)         75%
住友商事       1685( 43)     2000( 29)         84%
伊藤忠       1453( 80)     1600( 25)         91%
丸紅            1069( 52)     1350( 42)         79%
双日          148( 84)      120( 37)        123%
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(注)単位:億円、カッコ内は前年同期比%、双日以外は米会計基準。
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