【クレジット市場】米住宅バブル助長したローン、MBS上昇に寄与

米住宅バブルを助長したオプショ ン付き変動金利型ローン(ARM)に関連する証券が、住宅ローン担 保証券(MBS)市場で最も急激に値上がりしている。オプションA RMは借り手に金利分の支払いを抑える選択肢を与える半面、ローン の元本は増える仕組みだ。

バークレイズ・キャピタルによると、オプションARMに関連す る優先債の価格は過去1カ月間に、額面1ドル当たり6セント上がっ て64セントとなった。政府支援のない住宅ローン関連証券で2番目に パフォーマンスが良かった証券は4セント上昇。オプションARM担 保証券は2009年には33セントまで下がっていた。

価格の上昇は、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加の量的緩 和と実質ゼロ金利政策を通じた景気浮揚策を受け、投資家がリスクの 高い証券の購入に向かっていることを示す。TCWグループによれば、 住宅所有者は今後、返済額が増える第2の波に見舞われるもようだが、 こうした「精神面のハードル」を債券投資家は乗り越えている。

TCWのMBS部門共同責任者を務めるブライアン・ウェーレン 氏は「上昇機運が成熟してくると、深い傷を負って強い不安が取り巻 き、参加が見合わされていた市場も追い上げてくるものだ」と話した。

ヘッジファンドのメタキャピタル・マネジメントによると、市場 はオプションARMがデフォルト(債務不履行)となる確率を約75% と織り込んでいる。ウェーレン氏によれば、大恐慌以来最悪の住宅不 況が深刻化した際には、この確率は90%にまで達していた。

バークレイズ・キャピタルによれば、オプションARMの返済額 変更によって、向こう3年間に住宅ローン2460億ドルで調整が発生す る。この調整規模は1月当たり最大120億ドルに達する可能性があり、 07年にサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンを中心に起 きた返済額切り替えのピーク時に匹敵する。

ただ、ウェーレン氏は「デフォルトの水準は世間が予想していた ほど高くない。また、住宅ローン返済額の切り替えも懸念されたほど ひどくないという安心感が幾分ある」と指摘した。

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