【M&A潮流】英スミス・アンド・ネフューの価値、6割増しの評価も

英医療機器メーカー、スミス・アン ド・ネフューは昨年12月以来、買収観測を背景に時価総額が16%増 加した。しかし実際に買収されることになれば、現在の時価総額をさ らに6割近く上回る156億ドル(約1兆2700億円)の評価を受ける可 能性がある。

ブルームバーグの集計データによると、過去10年間、医療機器メ ーカーに提示された買収額は、年間EBITDA(利払い・税金・減 価償却・償却控除前利益、実績ベース)の12.7倍(中央値)だった。 これにスミス・アンド・ネフューの今年のEBITDAのアナリスト 予想(12億8000万ドル)を当てはめると、同社の評価額は156億ド ルとなる。時価総額の過去20日の平均を57%上回る水準だ。

この評価額での買収が実現すれば、医療機器業界で最も割高な案 件の一つとなる。過去10年でこれほど高い条件で買収を行ったのは、 ヘルスケア製品最大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) と、医療用画像機器で最大手のゼネラル・エレクトリック(GE)だ けだ。交渉が非公開であることを理由に事情に詳しい関係者1人が匿 名を条件に先月明らかにしたところによると、J&Jはスミス・アン ド・ネフュー買収を検討してきた。

金融業界で28年余りの勤務経験があるフィフス・サード・アセッ ト・マネジメントのキース・ワーツ最高投資責任者(CIO)は、ス ミス・アンド・ネフューの「買い手はかなりの資金をつぎ込む必要に 迫られよう」と指摘。その上で「買い手は限られる。この分野に力を 入れる余地があるとみられるJ&Jなどが名乗りを上げるだろう」と 語った。

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