大塚商株急伸、中小企業IT投資持ち直し-業績上振れ期待

大塚商会の株価が急伸。同社が1日 に発表した前期(2010年12月期)決算は3期ぶりに増収増益となり、 収益の改善を好感した買いが先行した。

株価終値は前日比11%高の5790円で、東証1部の上昇率7位。一 時12%高の5810円と、10年12月16日以来約1カ月半ぶりの高値を更 新した。

10年12月期の連結売上高は前の期比7.8%増の4635億円、純利益 は同21%増の106億円で、07年12月期以来3期ぶりの増収増益。純利 益は事前計画の97億5000万円を9.0%上回った。ハードウエアを中心 としたシステム更新需要や、オフィスサプライ通信販売事業「たのめー る」に注力したことが奏功した。

11年12月期は連結売上高が前期比4.9%増の4860億円、純利益は

0.8%増の107億円と、さらに収益を伸ばす計画を立てた。企業のIT 投資は大手企業から緩やかに回復し、底堅く推移するとみている。1株 当たり配当金は前期比5円増の140円を予定。

コスモ証券の川崎朝映アナリストは、3期ぶりの増収増益や増配の 発表などが株価上昇の要因との見解を示したうえで、「主要顧客とする 中小企業のIT投資が持ち直し始めてきている」点に注目する。前期の 単体顧客企業の年商別売上高構成比では、10億円未満が28%を占める。

IT投資の回復で、同社が得意とするカラー複写機の前期の販売台 数は前の期比で20%の増加に転じた。パソコンも33%の増加に転換。 これらの販売増加によって「保守(事業)の拡大というのが次の期以降 広がる」と川崎氏。実際、単体の保守事業は四半期別売上高が昨年10 -12月に前年同期比2.3%増と、8四半期ぶりの高い伸びを示した。川 崎氏は会社側の今期業績予想は保守事業であまり利益率の改善を見込ん でおらず、「上振れ期待がある」としている。

大塚商・経営企画室の神正義部長代理は、「パソコンの買い替え需 要は今年も引き続き底堅く推移するだろう」とみる一方、全体的に「競 合が激しく値引き要請も引き続きあるため、なかなか粗利が確保しづら いビジネス環境にある」とコメント。そのため今期の粗利益率は前期の

21.7%よりも「若干厳しめに見積もっている」という。

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