短期市場:当座預金が4カ月半ぶり低水準、調達安心感でオペ札割れ

2日の短期金融市場では、資金量の 目安となる当座預金や準備預金の残高が4カ月半ぶりの水準まで減少 した。資金不足日にもかかわらず日本銀行の資金供給オペに対する需 要が高まらず、応札額が通知額を下回る札割れが続いているためだ。 残高が減少しても市場取引の資金の循環は良好で、レポ(現金担保付 債券貸借)金利は低位安定している。

この日の当座預金は前日比1兆8000億円減の16兆4000億円程度、 準備預金(除くゆうちょ銀)は8000億円減の12兆円程度と、いずれ も昨年9月16日以来の低水準になる見込み。

2日は法人税の国庫納付(税揚げ)で財政要因が2.9兆円程度の 資金不足になり、日銀は前もって総額2.2兆円の共通担保オペ(金利 入札方式)を通知していたが、金融機関の応札額は総額8000億円程度 にとどまり、残高の大幅減少につながった。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、これまでならレポ金利が上昇 していた残高水準と指摘した上で、「金融機関の間で余剰感が広がり、 調達にも安心感があるため、足りない分だけオペで調達している。レ ポは0.105%でも運用に前向きな銀行が増えた」という。

昨年9月以降の当座預金残高とレポ金利の推移を比較すると、当 座預金が16兆台後半から18兆円で推移する場面で、レポは0.115-

0.13%前後で取引されていた。

一方、無担保コール翌日物は、当座預金や準備預金の減少に伴っ て金利がやや強含んでいる。邦銀や外銀の試し取りも増え、短資協会 によると、無担保コールの取引残高は昨年末の4兆円割れから増加傾 向。5兆円近辺まで回復している。

16回連続で札割れ

午後の全店共通担保オペ1兆円(2月4日-23日)は応札額が 3067億円にとどまった。同オペの札割れは16回連続。日銀は1月20 日以降、2営業日後にスタートする同オペを毎日1兆円以上通知し続 けている。

国内証券のディーラーは、札割れになっても供給オペを通知し続 けているため、調達に安心感が強いという。包括緩和策として実施さ れている日銀基金オペ(固定金利0.1%)に応札が集まる一方、通常 オペは必要最低限の応札にとどまり、期間を柔軟に変更できるレポ取 引を調達手段に選ぶディーラーも多いという。

午後の日銀基金オペ8000億円(2月4日-5月2日)には2兆 6167億円の応札が集まり、8011億円を落札した。応札倍率は3.27倍 と前回の3.34倍を若干下回った。案分比率は30.6%。

東短リサーチの寺田氏は、「いつもレポで0.105%の調達が可能と は限らない」としながらも、今のところは余資を抱えた銀行が淡々と 運用を続けており、証券会社の資金手当ても落ち着いているという。

銀行は準備預金の積みの進ちょく率かい離幅がプラス9%台まで 進んでいる。大手銀行は準備預金を必要以上に積み上げる超過準備(利 息0.1%)をできるだけ回避する姿勢が根強く、0.105%では資金の運 用意欲が強い。

TB利回り横ばい

財務省が実施した国庫短期証券(TB)3カ月物入札の落札利回 りは0.11%を下回る低水準が続いた。169回債(償還5月9日)の最 高利回りは0.1083%、平均利回りは0.1075%と、2週連続でほぼ横ば い。案分比率は22.5%と、前回の93.7%、前々回の99.7%に比べて 低下した。

市場関係者によると、発行額4.8兆円程度のうち1.3兆円程度が 証券会社などを通さない落札先不明分で、銀行による直接購入があっ たとみられている。入札後は最高利回り水準で取引された。

国内証券のディーラーによると、TB市場の需給は良好だという。 足元のレポが0.10-0.105%の低水準で安定しており、銀行の余剰資 金がだぶついているため、少しでも利回りが高いTBには運用資金が 集まりやすい。また、円資産としての海外投資家の需要も指摘され、 4月償還銘柄でも0.10%を下回る取引が見られる。

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