パナソニック:10-12月期営業益6%減-通期予想は維持

家電メーカー国内最大手のパナソニ ックは2日、第3四半期(2010年10-12月)の連結営業利益が前年同 期比5.6%減の953億円だったと発表した。エコポイント効果で国内販 売は薄型テレビや白物家電が大きく伸びたが、半導体などデバイス事 業の利益激減に加え、子会社の三洋電機も大幅減益、円高だったこと も響いた。

純利益は、早期退職費用減少など営業外損益が改善したため、同 24%増の400億円。しかし、ブルームバーグ・データによる事前のア ナリスト4人の予想平均値447億円を下回った。

売上高は同21%増の2兆2855億円と大幅増収。エコポイント制度 の変更前の駆け込み需要が追い風となり、液晶テレビ、ブルーレイ(B D)レコーダー、エアコン、冷蔵庫が2ケタ増収だったことが貢献し た。

業界団体の電子情報技術産業協会(JEITA)の発表によると、 11月の薄型テレビの出荷台数は同2.6倍と単月で過去最高の伸び率で、 クリスマス商戦があった12月は同62%増を記録した。

また、溶接機械などファクトリーオートメーション(FA)機器 も新興国で好調に推移した。他方で、携帯電話やパソコン、デジタル カメラ、半導体は大きく落ち込んだ。

円高と三洋

会見した上野山実常務は「第3四半期のテレビ事業は当初予想通 り、まだ赤字。下期での黒字化を目指していたが、全世界的に値段が 下がっているので1-3月期にわずかな黒字化を見込んでいる」と説 明。固定費削減を進めたが、「円高と三洋電機の減益の影響を受けた」 と述べた。液晶テレビの販売台数は前年同期比48%増の415万台、プ ラズマテレビが同3%増の223万台。

決算発表前、野村証券金融経済研究所の御子柴史郎アナリストは 「電池は値崩れが進展。韓国勢がプレゼンスを高めようと価格戦略を 進めたので、そのあおりを受けている」と懸念を示していた。

構造改革前倒しも

今期(2011年3月期)の業績予想は据え置いた。売上高は前期比 20%増の8兆9000億円、営業利益は同63%増の3100億円、純損益は 前期1035億円の赤字から850億円の黒字に転換する。配当は1株当た り年10円を予定。

ただし、部門別売上高の通期予想は、価格競争の激しいテレビや AV(音響・映像)事業の「デジタルAVCネットワーク」を従来予 想から500億円、半導体など「デバイス」も同200億円、それぞれ減 額した。上野山氏は「販売は多少落ちても、利益は計画を十分に達成 できる」との見通しを示した。

収益が悪化した電池事業の収益改善策は「中国からの材料調達を 進めることでコスト競争力をつけたい」と指摘。通期で約400億円を 予定している構造改革費用も「場合によっては来期の分を前倒しにす ることも検討したい」と話した。車載用リチウムイオン電池の増産に ついては、出資先の米テスラ・モーターズ以外のメーカーとも「話が 進んでおり、11年度に投資するか検討したい」と語った。

パナソニックは、09年12月に連結子会社化した三洋電機と、パナ ソニック電工の2社を株式交換により4月1日に完全子会社化する予 定。三洋電とパナソニック電工の株式は、3月29日に上場廃止となる 予定。今後のグループの新たな事業戦略を策定中。上野山氏は「具体 策は4月の本決算発表で答えたい」と話した。

--取材協力 安真理子 Editor:Tetsuki Murotani Tetsuzo Ushiroyama Takeshi Awaji

Mikako Nakajima Makoto Uenoyama

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE