今日の国内市況:株が3日ぶり反発、債券は下落-ドル81円台後半

東京株式相場は3日ぶりに反発。昨 年12月の米国の個人消費支出(PCE)などの改善や国内での決算発 表ラッシュを受け、好業績株中心に買われた。好決算のホンダや日東 電工、川崎重工業がそろって52週高値を更新。国際商品市況の上昇が 追い風となり、石油・石炭製品と鉱業は東証1部の業種別上昇率1、 2位を占めた。

TOPIXの終値は前日比3.44ポイント(0.4%)高の913.52、 日経平均株価は36円58銭(0.4%)高の1万274円50銭。

エジプト情勢混乱による他国への目立った影響が見られず、過度 のリスク警戒感が和らぎ、きょうの日本株市場では景気や業績など良 好なファンダメンタルズを評価する流れが強まった。午後には、為替 の円高傾向から弱含む場面もあったが、2日間の調整後ともあって下 値では見直し買いも入り、終始プラス圏を維持した。

米商務省が前日発表した昨年12月のPCEは前月比0.7%増え、 ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値(0.5%増)を上 回った。

一方、東京証券取引所によると、1月31日に2010年4-12月決 算を発表した3月決算企業は247社で、4日予定の241社と並んで今 回の決算発表での集中日となっている。今期(2011年3月期)連結利 益予想を増額したホンダをはじめ、日東電工やHOYAなどTOPI Xの上昇寄与度上位には決算発表企業や好決算観測企業が多数入り、 企業業績に対する投資家の期待値の高さをうかがわせた。

業種別で上げが目立ったのは資源関連。31日のニューヨーク原油 先物は前日比3.2%高の1バレル=92.19ドルと、終値では08年10 月3日以来の高値となった。エジプト情勢の混乱が7日目を迎え、供 給が滞るのではとの懸念から買いが膨らんだ。石油・石炭製品と鉱業 は東証1部の業種別上昇率で1、2位を占めた。

もっとも、日経平均株価は過去2日間で240円(2.3%)下げたの に対し、反発は小幅にとどまり、午後には狭いレンジでこう着ムード も強かった。

東証1部の売買高は概算で19億8182万株、売買代金は同1兆 4389億円。値上がり銘柄数は897、値下がりは605。

債券は下落

債券相場は下落。前日の米国市場で経済指標の改善を受けて債券 安、株高となった流れが継続。日経平均株価が反発し、債券市場は売 りが優勢となった。午後に発表された10年債入札がやや低調な結果と なり、先物市場でヘッジ売りなどが膨らむ場面があった。

東京先物市場で中心限月3月物は5営業日ぶりに反落。前日比22 銭安の139円80銭で始まり、その後は139円70銭台を中心にもみ合 っていたが、午後零時45分の10年入札結果発表後には水準を切り下 げ、一時は42銭安の139円60銭まで下落した。再び139円70銭台中 心の推移となり、結局は30銭安の139円72銭で引けた。

財務省が1日に実施した表面利率(クーポン)1.2%の10年利付 国債(312回債)の入札結果では、最低落札価格が99円62銭、平均 落札価格は99円68銭となった。最低価格はブルームバーグが事前に 調査した99円64銭を若干下回った。応札倍率は2.69倍と前回の2.99 倍から低下。小さいほど好調とされるテール(最低と平均落札価格と の差)は6銭となり、前回の4銭からやや拡大した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比1.5ベーシスポイント(bp)高い1.23%で始まった後、午 前10時30分前後に2.5bp高い1.24%まで上昇した。しかし、午後1 時過ぎからはやや上昇幅を縮めており、1.23-1.235%で推移している。

米債相場の下落も売り材料となった。31日の米国債相場は3営業 日ぶりに下落。昨年12月の個人消費支出が予想を上回る増加となった ことや、シカゴ購買部協会の製造業景況指数の上昇に反応した。米10 年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp)上昇の3.37%程度。 一方、米株式相場は上昇。この日の国内市場で日経平均株価は3営業 日ぶりに反発した。

ドルが対円で一時約1カ月ぶり安値

東京外国為替市場では、ドルが下落。米欧で経済指標が好調だっ たことから、リスク回避姿勢が弱まる中、利上げ期待の生じているユ ーロとポンドに対してドル売りが進んだ。

ユーロ・ドル相場は午後にドルが一段安となり、一時は1ユーロ =1.3730ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.3693 ドルからユーロ高・ドル安が進んだ。午後3時40分現在は1.3719ド ル近辺で推移している。

ドル・円相場は朝方に付けた1ドル=82円15銭をドルの上値に、 じり安に展開。午後には損失を限定するためのドル売りを巻き込んで 一時81円76銭と、1月4日以来、約1カ月ぶりの安値を付けている。 午後3時40分現在は81円88銭付近で取引されている。

一方、ユーロ・円相場は午前に一時1ユーロ=112円70銭までユ ーロ高・円安が進んでいたが、午後は112円台前半に押し戻されて推 移した。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が1月31日に発表し た1月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比2.4%上昇 と、昨年12月の2.2%上昇から伸びが加速。2008年10月以来の高水 準を記録した。ユーロ圏のインフレ加速を受けて、欧州債市場では独 国債の利回りが上昇している。

この日は1月の独失業者数が発表されるが、ブルームバーグ・ニ ュースがまとめた市場予想では、前月比で1万人の減少が見込まれて いる。

そうした中、欧州中央銀行(ECB)は3日に政策決定会合を開 く。ECB政策委員会メンバーのウェリンク・オランダ中央銀行総裁 は、ダウ・ジョーンズ通信(DJ)とのインタビューで、「世界的な商 品相場上昇がインフレ圧力となっていることは、かなり明白だ」と指 摘。「それが欧州でのインフレの動向をこれまで以上に注視する必要が ある理由だ」と語っている。

また、英国立経済社会研究所(NIESR)はイングランド銀行 (英中央銀行)が年内に政策金利を1.25%まで引き上げると予想し、 利上げが1回のみで0.75%に引き上げるとしていた昨年10月時点の 予測を修正。英国の2011年のインフレ率見通しも従来の2.8%から

3.8%に上方修正した。

この日の東京市場ではポンド買いが進み、対ドルでは一時1ポン ド=1.6079ドルと、昨年11月22日以来の高値を付けた。対円では一 時1ポンド=131円99銭と、2営業日ぶりの水準まで上昇している。

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