スエズ運河:エジプト混乱でも船舶の運航続く、海運各社航路変更せず

世界の海上貿易の約8%に利用さ れるエジプトのスエズ運河では31日、船舶が運航を継続している。同 国では1週間にわたってムバラク大統領の退陣を求めるデモが続いて いるが、海運各社は航路を変更する計画はないとしている。

スエズ運河庁(SCA)のアハメド・マナフリ氏は、地中海と紅 海を結ぶ運河で船舶の運航に遅れは出ていないと語った。ただ、一部 の労働者は午後3時から午前8時までの外出禁止令に従い、職場を早 退しているという。

世界最大の超大型タンカー運航会社、フロントライン経営部門の イエンス・マルチン・イエンセン最高経営責任者(CEO)はシンガ ポールから電話取材に応じ、「現段階で運河が閉鎖される公算は小さい が、そこで働く人々の問題のために遅れが生じる可能性がある」と指 摘。航路変更の計画は承知していないと付け加えた。

SCAによれば、スエズ運河は大西洋とインド洋を結ぶ最速ルー ト。リバーレーク・シッピングのアナリスト、ルイス・マテウス氏が 先週予想したところでは、万一閉鎖された場合、船舶はアフリカ南部 を迂回(うかい)せざるを得ず、サウジアラビアから米ヒューストン に向かうには12日程度余分な日数が必要になる。

フロントラインの株価は28日のオスロ市場で8.5%上昇。スエズ 運河での運航が妨げられ、船舶がより長い航行を余儀なくされるとの 観測などが背景にある。海運会社にとってそれが増益要因となるため だ。バルチック取引所(ロンドン)によると、超大型タンカーの運搬 コストの指標は28日、6.4%高の6787ドルとなった。

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