1月31日の米国マーケットサマリー:株とユーロが上昇、国債は下落

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3687 1.3611 ドル/円 82.08 82.12 ユーロ/円 112.34 111.77

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,891.93 +68.23 +.6% S&P500種 1,286.12 +9.78 +.8% ナスダック総合指数 2,700.08 +13.19 +.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .56% +.02 米国債10年物 3.39% +.06 米国債30年物 4.59% +.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,334.50 -7.20 -.54% 原油先物 (ドル/バレル) 91.90 +2.56 +2.87%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対して上昇。月 間での上げを拡大した。ユーロ圏のインフレが2年ぶりの高水準に加 速したことから、欧州中央銀行(ECB)が利上げに傾いているとの 見方が強まった。

ドルは円に対して4週間ぶりの安値付近で推移した。米連邦準備 制度理事会(FRB)が注目する米インフレ指標の伸びは過去最低に とどまった。エジプト反政府デモの拡大を背景に原油相場が値上がり すなか、ノルウェー・クローネとメキシコ・ペソはドルに対して上昇。 イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のウィー ル委員が利上げを主張したことをきっかけに、英ポンドにも買いが入 った。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏は、 「FRBはコアインフレに一段と注目しているが、ECBは通常の全 体のインフレ率に重きを置いている」と指摘。「それが両者の潜在的 な金融政策対応に違いが生じる要因だ。問題となるのは欧州側の状況 で、ECBは加速したインフレの数値に反応するのかどうかだ」と述 べた。

ニューヨーク時間午後1時40分現在、ユーロはドルに対して前週 末比0.5%高の1ユーロ=1.3675ドル(前週末1.3611ドル)。 27日には一時1.3758ドルと、昨年11月22日以来の高値を付けて いた。ユーロは円に対して0.6%高の1ユーロ=112円41銭(同 111円77銭)。ドルは円に対して1ドル=82円11銭(同82円 12銭)。一時は81円78銭と、4日以来の安値となった。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。月間ベースでS&P500種株価指数は前月に 続き上昇した。午前に発表されたシカゴ地区の製造業景況指数が高い 伸びを示したほか、個人消費の拡大も材料となった。石油のエクソン モービルが発表した四半期決算は利益が予想を上回った。

S&P500種のエネルギー株価指数は2.6%高。エクソンが上 げをけん引した。ロンドンの先物取引所ICEフューチャーズ・ヨー ロッパの北海ブレント原油先物は2008年以来で初めて、1バレル= 100ドルに達した。石炭生産のマッセイ・エナジーも高い。米同業の アルファ・ナチュラル・リソーシズがマッセイを71億ドルで買収す ることで合意したのが材料視された。

半導体のインテルは前営業日比変わらず。同社は半導体の設計 ミスで同社の売上高と利益率が打撃を受けることを明らかにした。イ ンテルと競合するアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は 上昇した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前営業日比0.8%高の1286.12。前週末は1.8%下落 した。ダウ工業株30種平均は68.23ドル上昇の11891.93ドル。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティー ル最高投資責任者(CIO)は、「景気の勢いに地政学的リスクが対 抗している格好だ」と述べ、「個人的な見解だが、景気が勝つだろう。 企業の決算発表では安定した改善がみられる。M&A(合併・買収) 活動も続いている。これは景気に対する信頼感の表れだ。上昇局面が 限界に達しているとは思わない。この先もじりじりと上値を追い続け るだろう」と語った。

◎米国債市場

米国債相場は3営業日ぶりに下落。昨年12月の個人消費支出が予 想を上回る増加となったことや、シカゴ購買部協会の製造業景況指数 の上昇に反応した。

米国債は、エジプトでの反政府デモで貿易や商品の動きが混乱す るとの懸念から一時は上昇。10年債利回りは約1週間ぶりの低水準を 付ける場面もあった。ニューヨーク連銀が購入した米国債は77億ドル で、平均を下回った。30年債利回りは、このままいけば月間ベースで 5カ月連続上昇となる。これは1999年以降で最長。

BNPパリバの金利ストラテジスト、サブラト・プラカシュ氏は 「市場がエジプト発のリスクに対する見方を若干弱めたほか、個人消 費支出が予想を多少上回ったことから、質への逃避による買いに幾分 か巻き戻しが見られる」と分析した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時39分現在、10年債利回りは前週末比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.38%。一時3.29%と、18日 以来の低水準を付ける場面もあった。このまま終了すれば利回りは月間 ベースで5カ月連続上昇と、2006年以降で最長となる。同年債(表面 利率2.625%、2020年11月償還)価格は14/32下げて93 25/32。

30年債利回りは4bp上昇し、4.57%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。月間でも下げ、1月としては 1997年以降で最悪の成績となった。景気回復で代替資産としての金の 魅力に陰りが生じるとの見方が背景にある。

米商務省が発表した昨年12月の個人消費支出(PCE)は前月比 でエコノミスト予想を上回る増加となり、四半期ベースでは約4年ぶ りの好調を記録した。金連動型上場投資信託(ETF)の金保有量は 28日に2033.8トンに減少、昨年6月以降で最低となった。ブルー ムバーグが集計したデータで明らかになった。金は昨年に30%値上が りし、株式や債券を上回るパフォーマンスだった。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は、「米経済の先行き改善に 伴い金は調整局面を迎えると予想されていたが、ついにその時が来た」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比で7.20ドル(0.5%)安の1オンス=1334.50 ドルで終了した。月間では6.1%下げ、1月の成績としては1997年 以降で最低となった。過去最高値は昨年12月7日に記録した

1432.50ドル。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。約2年ぶりの高値をつけた。 エジプト情勢の混乱が7日目を迎え、供給が滞るのではないかとの懸 念から買いが膨らんだ。北海ブレントは1バレル=100ドルを突破し た。

エジプトの野党勢力はムバラク大統領の退陣を求め、より多くが デモに参加するよう国民に呼び掛けた。米エネルギー省によると、地 中海と紅海を結ぶエジプトのスエズ運河は石油輸送で世界の7大要衝 の1つ。

ショーク・グループ(ペンシルベニア州ビラノバ)のスティーブ ン・ショーク社長は、「エジプト情勢が市場を支配している」と指摘。 スエズ運河が閉鎖されれば、「日量300万―400万バレルを上回る 石油輸送が支障を来たす恐れがある」と述べ、ペルシャ湾から欧州や 米国に向かうタンカーにとっては航行距離6000マイル(約9700キ ロメートル)、日数にして2週間が余計にかかり、関係費用もかさむ と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比2.85ドル(3.19%)高の1バレル=92.19ドルと、終値として は2008年10月3日以来の高値となった。

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参考画面: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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