ポルトガルとスペインの銀行、プロジェクト融資債権を一部売却も

ポルトガルとスペインの銀行は、 2006年以降に高速道路やクリーンエネルギーなどのプロジェクト向け に行った550億ドル(約4兆5100億円)規模の融資債権の一部売却を 迫られる可能性がある。こうしたローン債権の保有が銀行の資金調達 コストに見合わなくなっているためだ。

ポルトガルのバンコ・エスピリト・サントは先週、ロンドンのウ ェンブリースタジアムや米テキサス州の風力発電関連の融資を含む27 億ユーロ(約3010億円)相当の低利のローン債権を売りに出した。ブ ルームバーグ・ニュースが閲覧した入札要請書によると、同行の最低 貸出金利は指標金利に60ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上乗せした水準にとどまる。INGグループは同国の銀行がカバード ボンドの発行を通じて資金調達する際の平均利回りを7.25%と推計し ており、貸出金利はこれを相殺するのに十分な水準ではない。

みずほコーポレート銀行(ロンドン)のセカンダリーローン・シ ンジケート責任者のスティーブン・ファルド氏は、「これは氷山の一角 の可能性がある」と指摘。「イベリア半島の銀行にとって増大する資金 調達コストの巨大な圧力が、ポートフォリオ売却の主な要因となって いるようだ」と述べた。

スペインとポルトガルの銀行はインフラ開発や代替エネルギー分 野で新規顧客を外国に求める中で、昨年のプロジェクトファイナンス で欧州最大の資金の貸し手となった。両国の銀行は欧州で約180億ド ル相当の融資を手掛け、全体の2割余りを占めた。ブルームバーグの データによると、スペインのサンタンデール銀行とビルバオ・ビスカ ヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)はこれらの案件で昨年それぞれ 2位と4位だった。

サンタンデール銀とBBVAの広報担当者はプロジェクトファイ ナンスの戦略についてコメントを控えた。

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