12月の鉱工業生産は2カ月連続で上昇、1月もプラス予測

昨年12月の日本の鉱工業生産指数 は、2カ月連続でプラスとなった。好調な自動車や一般機械などの輸 出を背景に生産が増加し、経済産業省は20カ月ぶりに基調判断を上方 修正した。上昇率は市場予想を上回った。先行きも1月に大幅な上昇 が見込まれており、昨年10月を底に生産の回復基調が明確になった。

経済産業省が31日発表した鉱工業指数速報(季節調整済み、2005 年=100)によると、生産指数は前月比3.1%上昇の94.6で、上昇率 は10年1月(同4.3%)以来の高い水準を記録した。前年同月比は4.6% の上昇だった。ブルームバーグ調査の予想中央値は前月比2.8%上昇、 前年同月比4.3%上昇だった。前月比予想の幅は1.3%上昇から5.0% 上昇。

三井住友アセットマネジメントの武藤弘明シニアエコノミストは 発表後、ブルームバーグ・ニュースに対し、「順調に在庫調整が進んで おり、生産が戻ってきている」と述べ、生産は1-3月期に完全にプ ラスになると指摘。その上で、「景気は今年1-3月期に踊り場を脱却 すると言ってもよい。従来の外需先導の景気拡大パターンになる」と の見通しを示した。

経産省は12月の生産の基調について「総じてみれば、生産は持ち 直しの動きがみられる」とし、前月の「生産は弱含みで推移している」 から判断を引き上げた。上方修正は09年4月以来。政府は1月の月例 経済報告で生産について「下げ止まりの兆しがみられる」とし、判断 を09年6月以来、19カ月ぶりに引き上げ、基調判断も7カ月ぶりに 上方修正していた。

1月は5.7%上昇-生産予測指数

12月の出荷指数は前月比1.1%上昇し、在庫指数は同1.4%上昇 した。先行きの生産動向をみる上で重要な製造工業生産予測指数は1 月に前月比5.7%上昇、2月に同1.2%低下が見込まれている。予測指 数を業種別にみると、1月は輸送機械、一般機械、情報通信機械が上 昇、2月は情報通信機械、輸送機械、電気機械などが低下する見通し となっている。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは発表後のリポー トで、1月の企業による生産計画が想定を上回る増産となっているこ とを指摘した上で、「11年に入っても生産活動の急回復のピッチは衰 えていない。世界経済の堅調な回復を背景に、日本の製造業は生産数 量を大きく上積みしている」とし、日本株反転の条件が出そろいつつ あるとみている。

12月の貿易統計速報(通関ベース)によると、日本の輸出額は前 年同月比13.0%増の6兆1128億円と13カ月連続で増加した。自動車 や金属加工機械などが好調で、中国向けの輸出額が過去最大を記録す るなど、アジア向け輸出が同14.8%増の3兆4779億円と堅調に推移。 米国向けも同16.5%増の9699億円と、前月(同1.2%増)に比べて大 幅に伸び率が拡大した。

同時に発表された10年通年の鉱工業生産指数は前年比15.9%上 昇の94.0で、3年ぶりのプラスとなった。

--取材協力: 乙馬真由美、Minh Bui, Theresa Barraclough Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 下土井京子 Kyoko Shimodoi +81-3-3201-3142 kshimodoi@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 香港 Paul Panckhurst +852-2977-6603 ppanckhurst@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE