エジプト大統領退陣求めデモ、外出禁止令後も衝突は激化

エジプトでは28日、ムバラク大 統領の退陣を求める大規模なデモ隊と警察当局が全土にわたって衝突。 夜間外出禁止令が発令されたものの、一部の建物が放火されるなど、 30年間に及ぶムバラク政権下で最も深刻な事態は収まっていない。

ムバラク大統領は軍の指導者として、夜間外出禁止令の順守徹底 で警察当局に協力するよう陸軍に指示した。午後6時から午前7時ま で適用される夜間外出禁止令は当初、カイロとアレクサンドリア、ス エズで発令されたが、その後に適用範囲を全国に拡大した。

数万人規模のデモ隊は同国の首都カイロで「自由」と「変革」を 叫びながら行進。多くがタハリール広場を目指している。カタールの 衛星テレビ局「アルジャジーラ」によると、与党の国民民主党(ND P)の事務所が入居するビルが炎上、市の中心部では煙が立ち上った。 エジプトの代表的な株価指数、EGX30種株価指数は27日、前日比 11%下げ、2008年10月以来の大幅安となった。

夜に入ってから警官隊とデモ隊はナイル川東岸の道路で衝突。道 路沿いのレストランなどで火災が起きている。

現在はワシントンのシンクタンクで研究員を務めている元国務省 関係者のJ.スコット・カーペンター氏は、「当局が今日中に制圧で きなければ、政権交代の観測が大きく高まるだろう」と指摘。「デモ 隊は引き下がらないだろう。要求に対する何らかの譲歩が必要になる はずだ」と続けた。

エルバラダイ氏の帰国

デモ隊は汚職や弾圧の撲滅を要求。観光やスエズ運河通行料、外 貨に頼るエジプトの生活水準の向上も訴えている。14日のベンアリ大 統領の国外逃亡につながったチュニジアの政変に触発され、エジプト では25日からデモが始まった。

エジプトの反体制派の指導者的存在であるエルバラダイ国際原子 力機関(IAEA)前事務局長が27日に帰国し、カイロで翌日の反政 府デモに加わる意向を示していた。AP通信は治安当局者の話として 同氏が28日に自宅軟禁されたと報じた。エルバラダイ氏と行動を共に している同氏の広報担当者の携帯電話は不通になっている。

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